「ゴワッパー5 ゴーダム(TVアニメ動画)」

総合得点
64.6
感想・評価
16
棚に入れた
59
ランキング
3742
★★★★☆ 3.5 (16)
物語
3.5
作画
3.5
声優
3.4
音楽
3.6
キャラ
3.5

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タツノコプロの名作ロボットアニメ。不遇過ぎる不朽の名作

1976年放送のスーパーロボットアニメ。全36話。
知る人ぞ知る名作なのだが、残念ながら知名度が低い。
四人の少年と一人の少女が「ゴワッパー5(ファイブ)」を結成、スーパーロボット「ゴーダム」に乗って、地上侵略を企む悪の地底魔人のメカと死闘を繰り広げる!
巨大ロボの迫力だけでなく、小型メカのアクションもユニークでカッコイイ快作。
俗に「モブに厳しいタツノコ」と言われる、一般人もゲストキャラも大量に死にまくる鬱展開にご注意。

昔のアニメの割には3クールと比較的短め、ガンダム以前のスーパーロボットでも随一の名作なので、ロボットアニメに興味がある人なら、確実に押さえておいて欲しいです。

{netabare}『物語』
タツノコ作品伝統、子供達が戦隊組んで元気一杯に戦う。
子供ならではの溌剌とした活躍は胸躍る。
ストーリーは悪の地底魔人帝国の侵略を、ゴワッパー5が巨大ロボゴーダムで迎え撃つ王道展開が基本。
基本だけ見るとワンパターンだが、1話完結のドラマや、次第に明かされる地底魔人の秘密等、終始飽きさせないシナリオだった。
子供たちの成長物語でもあり、数々の試練や苦い教訓を乗り越えて成長していく姿も印象的。
また巨大な敵とのバトル前に、偵察等で小型メカも活躍するので、一粒で二度おいしい感じでした。

「モブに厳しいタツノコ」の代表格でもあり、毎回ノルマとでも言うように、船が沈められたり飛行機が撃墜されたり、火山噴火で大都市ごと溶岩に呑まれたりと、凄まじい犠牲者が出る。
ゲストキャラ(特に豪とフラグを立てる少女)は、ほぼ例外無く非業の死を遂げる等、かなりの鬱展開も多い。
それでも全般にポジティブに立ち向かう雰囲気で、バトルの白熱も加わり最後までテンションは落ちなかった。

後半以降は防衛軍とも共闘しての全面戦争に。
この手のモブ軍隊はヤラレ役になるのは常なのだが、比較的効果的な戦い方しているのは評価出来る。
また地底魔人にも平和を望む人々が居たり、戦争の虚しさを伝えるエピソードも盛り込まれたり、中々深いです。

総じて
70年代アニメらしく一定のお約束ワンパターンでありつつ、個々の脚本も優秀。
全編通して面白かったです。


『作画』
ロボットバトルが迫力満点!理屈抜きに圧倒される。
巨大スーパーロボット史上でも名作の一つでしょう。
特に富野喜幸(現・富野由悠季)さんが演出担当した回のバトルは必見。
…月明かりに照らされたゴーダムが静かに発進→会敵後、一気呵成に殴り掛かって激戦開始!そのまま圧倒!
等々、「静と動」のメリハリ効かせた演出が素晴らしい。
後の時代の進歩した作画技術でヌルヌル動く作画に、全くヒケを取っていないです。

また小型メカアクションも非常に楽しかった。これぞタツノコの本領発揮!
ゴワッパー達生身のアクションも見所タップリ。
とにかく毎回、ワクワクが止まらないくらい、アクションが熱い!
キャラ作画は現代の基準からすると良くないかも知れないが、少年少女の溌剌とした姿は存分に伝わってくる。
洋子姉ちゃんは十分可愛いと思う。EDの洋子さん可愛い!
「モブに厳しいタツノコ」の虐殺描写の凄まじさも、圧巻。
大都市が溶岩に飲まれて住人が虐殺されるシーンが入念に描かれてたり…
これでもか!と言わんばかりの念入りな虐殺シーンは凄過ぎる…。

『声優』
好演が多く、特に豪の安原義人さんは(ゲストヒロイン死亡絡みで)熱演が印象的だった。

『音楽』
OPが名曲。カッコイイ!
作中BGMにも使われ、白熱のロボットバトルを盛り上げていた。
特に富野喜幸さん演出回での激闘シーンは名場面。
ゴーダム発進シーンなど、印象的なBGM多数。

『キャラ』
ゴワッパー全員が生き生きと大活躍。
幼いノリスケが健気で生意気で可愛い。
女性リーダーの岬洋子がステキだった。バツグンのリーダーシップと女性らしい包容力を併せ持つ名ヒロイン。
志摩さんや荒船師団長らの大人達も魅力あり。
敵の地底魔人側は、典型的な悪の組織でやってる事は極悪非道なのだが、何故か憎めない感じ。
皇帝ジゴクダーは恐るべきラスボスの風格十分。
前半中ボスのマグダー将軍の方が人情味あったような…
大将軍ドッグガーンの方が容赦の無い強敵、ますますモブに厳しいw


『余談』
間違いなくロボットアニメ史上不朽の名作といって良い割に、イマイチ不遇なアニメです。
放送当時、裏番組「グレンダイザー」の方が圧倒的に人気だった不運…。
クオリティーはゴーダムだって全く負けてませんよ!
「スーパーーロボット大戦」シリーズに参戦すれば、少しは知名度上がるかも…?

「ハヤテのごとく!」3期4話にて、三千院ナギお嬢様が熱く語った名作の一つがゴーダムでありました。

「モブに厳しいタツノコ」の語源というか代表格です。
2013年頃にニコニコ動画で古いタツノコアニメ多数放送されていた際、そのあまりのモブの犠牲の多さに「モブに厳しいタツノコ」略して「モブ厳」と言われるように。
その他のアニメ動画でも派生してモブがヒドイ目に遭うシーンに「モブに厳しい」「モブ厳」が使われるように…
「モブに厳しい」、この言い回し妙に使い勝手良いので、今後も多用されそうな気がしますw{/netabare}

投稿 : 2015/06/13
閲覧 : 647
サンキュー:

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