退会済のユーザー さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
宝石ではないガラスの魅力?内と外を形づくるもの
屋内の描写が多いんですね。
それぞれのお馴染みな建物の中の箱の空間。
主人公が炉を見つめて過ごすガラス工房、みんなで集う喫茶店、読書にふけるための古い木造の二階の畳部屋、優しいお姉ちゃんに覗かれるムードメーカーヒロくんのくつろぎ部屋、再婚同士の連れ子で暮らす隣部屋、連れ子相手が居ない時に裸で歩く廊下…
そんな中ひとりだけ、守られた屋根から外れたところでテントを張って寝起きしてるヤツがいる。
両親の流すクラシック音楽に満ちた室内から外にいる。
コイツは何か真剣に探し求めているんだけど、何をそんなにシリアスにキメているのか、よくわからない。
そういえば初回では、「ニワトリを外に出しておいていいのか?安心してていいのか?」と突然議論をふっかけていました。
内と外のテーマがあるんでしょうか。そういう目線で観ていました。
12話では、そこんとこが立場を入れ替える事でひしひしと感じられるような、特別な心寂しい話になっていました。仲間意識や地元意識の内と外。
奴のお家も、いやに俯瞰されたトイカメラの写真のように映り、そこに雪が降る様子は、あたかもスノウドームのガラスに水のいれられた小さな景色を覗くかのよう。
その様子と、主人公の光の走る瞳孔とが重なり合います。
主人公はガラス職人(の卵?)。
ガラスの断片を溶かし、管につけ、回しながら唇から息を吹き付け回し続ける事で、新たな形を作ります。膨らんでゆく未知の形。外から内に入れる空気と、外側から眺める形と。
最終話では、
何事か感じあえたような(12話の入れ替わり感覚)主人公と奴が、それを話し合う際に、他の家族たちは部屋のガラス戸の向こう側に全員で立っています。二人が許すと全員で入ってくる。
あるいは
ガラス戸から外にいる息子に、コーヒーを持ってやって来る父。
これからどうすんだ進路的な話。子供と大人の境界線にいることを告げる父。
そして、よく印象的に背後に飾られているエッシャーの絵。内と外の境界線が混ざり合って、どちらに焦点を合わせるのかわからないところを面白く見せる絵ですよね。
再びガラスの話。
欠けた空気の形が、透明なガラスの覆う包容力によって、形ある存在になる事ができる。
カケルと透子。
唇を離さず吹き続ければ、思いもよらなかった形が出来あがることがある。十代はとにかく吹くしかないんだぜ!
走りはじめた、くじけランナー。
読んだことのなかった本。
想いが届くと思えなかった、近すぎる人。
自信の持てない想い。
定まらない、根をおろすべき居場所(“うち”)。
そんなものがいつのまにやら落ち着くところに落ち着く気配を見せて、関係が結ばれあってゆく話でした。
カケルくんは内なる福井の世界から外へ出て、駆けていったんでしょうかね。
テントの跡と、ガラスの玉だけが残されていました。
だからどういう意味だよ
と聞かれれば
知らねーよてめぇの頭とハートで感じろよ、と急にガラが悪くなるしかありませんのですが、
十代頑張れよっ!ってエールの作品だったんじゃないんですかとしか言えませんのですが。
妹ちゃんが夜遊びしてる姉が帰ってるよう装うためにコロッケ?メンチ?食いまくるところ、面白かったです。
初見
{netabare}未来がわかるだとっ?!
どういうお話なんだ…
繋がらない片想いの連鎖かな〜と思ったんだけど
不思議な感じ プラス 凪あすのキャラが彷彿とされるな。
主人公の女の子は好きだな。
空気をあんまり読めないけどポジティブで世界平和的に一生懸命な人。自分にはない魅力なので、イイなぁと。大人になっても擦れずに生き残ったこういうタイプは輪をかけて珍しく輝く気がする。輝くガラス玉みたいにね。宝石じゃない魅力がある人。
でも男の子がイマイチ惹かれないな…。
ニワトリは、デカいカゴを被せて移動させながら飼ったらいいんじゃないでしょうか。
止め絵が独特ですね。
出崎アニメ風狙いか?!と思ったけど、あのカッとした強弱のつけ方とも違うような。一片一片を拾ってく路線かな…全然ムードは異なりますが。
絵になっていく日々、の断片、そのハーモニー…軌跡…って感じの演出なんでしょうか。
6話まで観て
告白をするしないでもめて進んでいるようでもつれて。
カケル君の言っていることがよくわからない。
カケルの欠けたピース、おれ、みつけたのか。というややナルシスティックというか自己中心的な言動です。うーん。
未来の断片を見合う二人という設定だから許されるのか…どこまで許せるのか…とぐらぐら見守っています。
今まで独りで断片を見続けてきたということなんでしょうか。
抽象的な感じなので、これまでのおれ、その見てきたものの回想が欲しいような…。
主人公の女の子は、なんだかわからない現実の中でもとりあえず早起きしてガラスを吹いてみている、慣れ親しんだ作業を真剣な眼差しでしてみる、そういう体で動いているところがいいなと思います。
男子二人は何やってんだか、よくわからない。頭でっかちな感じ。勝負するならすればいいのに、煮え切らない。
喫茶店の男の子と病弱な子のカップルは淡々と雰囲気を育んでますね。
7話
叶いそうもない想いを持て余すゆき君が考え込みがちで、でももう一度陸上競技のために走り出した…のかな?
そこに気をかけてきた主人公の妹の言葉がなんだか不思議な感じです。なぜそのチョイス。妙な空気感です。
かける君が堕ちてゆくのが見えたのに加え、ラストに、主人公に向けて襲ってきた「見える物」。ちょっと面白くなりそうな気もします。
福井のガラス工房が舞台ということで。
私、「檀れいの手仕事紀行」とか「イッピン」とかつい観てしまう。手工芸品が集う福井の金津創作の森のクラフトマーケットは毎年行きます。楽しいよ。
{/netabare}