Lovin さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
観た感じ
■概要{netabare}
原作:健速
原作イラスト:ポコ
監督:大沼心
シリーズ監修:健速
シリーズ構成:ヤスカワショウゴ
キャラクタデザイン:古川英樹
制作:SILVER LINK.
OP:「好感Win-Win無条件」
by ハートインベーダー
ED:「恋はみるくてぃ」
by petit milady
{/netabare}
■感想
原作ライトノベルは未読でTV放送を視聴。共同生活的なハーレム話。
主人公は高校入学と共に、家賃の安い六畳一間のアパートで一人暮らしをはじめるが、その矢先に地縛霊、魔法少女、地底人、宇宙人とその付き人が現れ、それぞれが部屋の領有権を主張し始める。争いはやがてアパートの存亡が掛かるほどの熾烈さとなるが、事態を重く見た大家さんの謎の力により平定される。
しかし争いは止む気配を見せないため、大家さんの謎の力により”ころな陸戦規定”が締結される。と、ここまで書いてみたが、実のところ疑う余地の無いハーレムだ、と最初は思っていた。
実際にはその第一印象に大きな違いは無いのだが、私は一寸した思い入れを持ってしまった。侵略者のそれぞれが、次第に主人公に対して特別な思いを持ち始める中、一人だけ色んな意味で蚊帳の外に居たキャラがいる。
そのキャラは、他の侵略者達の主張が主人公に受け入れられていくのに、彼女の主張だけが最後まで、他の侵略者達でさえ理解してもらえない。だが諦めることなく、毎日必死で訴え続ける。
そんな周囲の扱いに打ちひしがれ諦めかけていたその時に、ふとしたことで主人公の所属する部活の先輩と友人になる。そしてその先輩の優しさに励まされ、元気を取り戻すことになる。更に、本人は気付いていないが、この物語の核心と思われる事象に立ち会う。
私がこの作品の視聴を続けられたのは、紛れも無くこのキャラのお陰だ。毎回毎回何故このキャラだけがと憤っていたものだが、このキャラがフィーチャーされたあの回とあの回とあの回は私にとっての神回だ。まあコメディなので、弄られ役の設定に本気で憤るのも大人気ないとは思うが、このような設定には納得しかねるものがある。
このキャラを応援したくなるところは他にもある。前出の先輩が主人公に好意を持っていることを知り、その先輩を応援すると言う、ハーレム要員には有るまじき暴挙に出る。更には、他の侵略者達は徐々に温和になっていくのに対し、比較的良心的な立場のこのキャラは、人知れず侵略者たる使命を全うする。
キャスト的にも、シリアスなシーンにはそれなりの、普段は一寸鈍臭そうな声が当てられており非常に良かった。もう何だか、何から何まで健気だった。
□2015/08/22追記
本日起こった小さな偶然。「城下町のダンデライオン」を観ていて、長男のことが好きな佐藤さんの髪型や一寸トホホなところがあのキャラを連想させると考えていた。そして、そう言えばあのキャラがコスチュームチェンジするときの曲が意外に好きだったな、久々に聴いてみるか?とも考えていた。
更に時間が経過して、今期観ている作品が少なめの私が旧作から選んだのが「月刊少女野崎くん」だった。御子りんの登場辺りからにしようと第2話から観始めたら、バスケ部の後輩の声に聞き覚えが。・・・オチはない。
■蛇足{netabare}
EDの「恋はみるくてぃ」、案外良かったのだが、ささくれた気分も手伝って、「熱熱よ今直ぐキュンと飲み干して」の歌詞に、「片岡鶴太郎のおでんか」というツッコミが押さえられなかった。
{/netabare}