Lovin さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
観た感じ
■概要{netabare}
原作:咲坂伊緒(「別冊マーガレット」連載)
監督:吉村愛
シリーズ構成:金春智子
キャラクタデザイン:井川麗奈
制作:PRODUCTION I.G
OP:「世界は恋に落ちている」
by CHiCO with HoneyWorks
ED:「ブルー」
by フジファブリック
{/netabare}
■感想
原作漫画は未読でTV放送を視聴。少年が人間になる話。
同性同士の人間関係に疲れ、わざと女子力が低いキャラを演じている高校一年生の少女が主人公。そうやって上辺だけの友人を作っていたが、一寸した事件が起こる。関係の脆い友人達は信じるどころか逆に少女を疑うが、それを助けてくれたのは、中学で片思いをしていたが転校してしまった少年だった。事件を切っ掛けに友人達は離れていくが、そこから少女の新しい人間関係の構築が始まる。
確かにいい話ではあるのだが、恋も友人も中途半端な気がする。流石に1クールでその全てを描ききるのは無理なのはわかるが、何だかどれもこれも中途半端過ぎる。
1クールの話としては綺麗な終わり方だし、少年が昔の姿に戻りつつあると言う意味で、2期への引きとしては申し分ないと思う。だがこの作品のみで語るなら、中途半端以外の言葉が見つからない。
事情は何となくわからないでもない(何故偉そうなのだ)。親友候補が恋敵なので、友人関係を描くなら恋の決着は必須だし、もう一人の友人の恋も欠かせない。そしてその逆もまた然りだ。
思い切って2クールに全てを詰め込んでみても面白いかもしれないが、ボリュームが大き過ぎる感も否めない。じゃあもう一人の友人の恋に焦点を当ててみるとしても、此方は逆に尺が余るし、主人公が登場する余地が無い。
この辺りは「シリーズ構成」なる役職の金春さんが考えておられるのだろうが、彼女には「君に届け」を手掛けた実績もあるので、今後の展開には期待したい。
兎に角、良い話、酔い終わり方であり十分楽しめたのだけれど、この腐った魂のテンションを上げるには、何かが足りないような、ほんの少し物足りない気がする作品だった。原作はまだ続いているはずなので、どうしてもスッキリしたい方は、原作を購入することをお奨めする。
■蛇足{netabare}
アニヲタ(私)は何時も偉そうに編成のことまで口を出すが、実際は皆十分楽しんでいるものと信じたい。
{/netabare}