DOLLmimoza さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 2.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
庵野さんが朗読なアニメ映画
世間での評判があまり良くなかったので、今作は劇場に見に行かなかった。
レンタルブルーレイでの視聴である。ジブリ映画は作画がとても丁寧だし
すごく評価できる。
…が、声優の選び方に異論が。俳優と本職の声優ではやはりどこか違うもの。
いつからかジブリ映画では俳優やタレントを多く起用することに路線が
変わっていっている。
これは賛否両論だと思うが、どうも視聴に耐えない俳優・タレントが
いるのは無視できない。下手なんだけどキャラに合っているとか、
作品感を壊していないのならともかく。絵と音楽ばかりにこだわって、
声の演技や、キャラに合っているか合っていないを根本的に度外視しては
いないか。見てるうちに慣れるからでいいものだろうか?
私は慣れなかった。
例:青年期の二郎役の庵野さん。演技ではなく朗読。
キャラの年齢に合っていない声質。少年期は別の声優さんだから
良かったのに。庵野さんは声優でも俳優でもタレントでもない、
声優に関してはズブの素人。(まあ一般人ではないが。
「劇場版エヴァンゲリオン」の監督である。宮崎監督推しのせいで
やりたくなかったであろう慣れない声優をやるハメになった
いわばかわいそうな立場だと取れる)
※「ハウルの動く城」のソフィー役の倍賞千恵子さんも若ソフィーが
違和感ありまくりだった。
物語は実在の人物の伝記のようだが、たぶん脚色していると思う。
その割にはアニメ映画としては退屈に感じた。
飛行機に対する情熱も感じられず、恋愛描写も何それ?的な感じ。
せっかくの感動させたいであろうシーンでも感情がこもっていない
声の演技では拍子抜け。感情移入できなかった。
山へ帰ると置き手紙して列車に乗っている菜穂子さん。
肺結核って昔は不治の病だったのか?
それにしても姿隠すって…ヾ(・ω・`
ゼロ戦からパイロットが降りてきて「素晴らしい飛行機でした」は
わかるけど、その後のゼロ戦の残骸たちは敗戦を意味していたのだろうか?
あと、カプローニと二郎の会話で「君を待っていた人がいる」
と、草原に菜穂子さんが現れる。風で傘が飛ばされ、やがて
消えてしまう。亡くなった描写?その割りにカプローニは悲しげではない。
なぜ見えてる?なんだあの描写?
二郎の声の演技もウルッともこない。
残念すぎる。
何しろ時代設定が古いし、同じ飛行機を扱った作品では「紅の豚」の
方がずっと面白かった。
あにこれβ以外のレビューを試しに読んでみたが、5つ星採点で
1つ星、もしくは5つ星の両極端がほとんどであった。
それほど意見が分かれる劇場アニメだ。
これは子供には退屈だろうし、大人が見ても半分は失望する。
ジブリは「千と千尋の神隠し」を頂点に以降パワーダウンしている
と思わずにいられない。宮崎駿監督はこの作品を最後に引退しているが、
スタジオジブリがどうなってゆくかは、誰にもわからない。
脚本と声にも力を入れたら生き残るかもしれないが。