yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

彩花さんの素顔・・・見たいよね！

　律ちゃんは相当の本好きである。
　読むことだけでなく、
　「本」という存在自体を愛しているに違いない。
　「本」の持つ質感、装丁の美しさ、ページから立ち昇る独特の香・・・
　そのすべてを愛してやまないに違いない。
　そうでなければ、
　あの重いハードカバーの本を読みながら歩くことなどできまい。

　
　律ちゃんは孤独を愛す。
　本を読むという行為は一人でしかできない。
　だから、必然的に一人でいる時間が長くなる。
　よって、律ちゃんは孤独を愛す・・・とは言えない。
　律ちゃんは相対的に一人でいることを好んでいるに過ぎない。
　一人でいることを好む人間と言うのは、
　他人が嫌いなわけではない。
　むしろ、本当に気の合う仲間を切望している。
　興味のない話題に話を合わせたりする気苦労よりも、
　自らの関心事について自問自答することを好むだけである。
　この辺りの事情は、一人でいることに違和感を感じる人間にはなかなか理解されない。
　一人でご飯を食べることも、
　一人で買い物に行くことも、
　一人でコンサートや映画に行くことも、
　何の苦にもならないのである。
　むしろ望ましいぐらいである。
　私なんかは、街に一人で出かけて友人を見かけ様なものなら、
　隠れて友人をやり過ごしたものである。
　その友人を嫌っているわけではない。
　ただ、一人でいる時間を邪魔されたくないだけなのだ。


　さて、この作品は「赤色」の印象が強い。
　夕暮れ時の空、部屋にさす夕日、頬を染める朱色など、赤の色遣いに特徴があった。
　河合荘の暖かさー夕ご飯をみんなで食べる、ちょっと踏み込んだ人間関係などーを象徴的に表わす色が「赤色」なのではないかと思う。

　
　河合荘に集った個性的な面々、
　こいつらの人間模様を眺めているだけの作品。
　でも、これがめっぽう面白い！
　準レギュラークラスのキャラクターを随時投入すれば、
　いつまでも続けることも可能であろう。
　一応軸となる、律ちゃんと宇佐の関係の進展度合い次第で、
　いつか終着点にたどり着くのだろうが、
　なるべく永く眺めていたい人間模様である。
　原作にストックがあるのであれば２期期待である。

　OPとEDもなかなか素敵であったこともここに記しておく。

　この作品のキャッチフレーズを考えました！
　「深夜枠のサザエさん」
　どうだ！
　日曜深夜に永遠に放送し続ける！
　なんて無理だよねｗｗ