らしたー さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
最後にキャラがつぶやくたった一言で
家族・団地・学校・地域社会。
それぞれリンクし合いながらもレイヤーの異なる4つのコミュニティを
様々な人物の視点でモザイク的に描いたギャクコメディ。
なんだけど、ちょっと風変わりな感覚もある。
登場人物がギャグ的なシチュエーションを展開するのではなく、
ギャグ的な人物が(その人にとっての)普通の日常を展開する、というところに
なにやら中毒性の原因がありそうな気がしてて。
そのふたつって似てるようで思想としてはやっぱ違うと思っていて
これってシチュエーションコメディの手法なのか?とか考えながら
だらだらと飽きずに観続けてしまっている。ぜんぜん胃がもたれない。
ときどき変化球的に挟まれるイイ話にもなにやら独特なセンスを感じる。
というのも、途中までイイ話なのかどうかわからないことが異常に多い。
極端な場合、最後にキャラがつぶやくたった一言で
そこまでのお話の印象ががらっと塗り直されることがあったりして、
感動と驚きがゴチャ混ぜになったわけのわからん着地をすることがある。
よくわからんが、作家センスが並じゃないってことはわかる。
方向性はだいぶん違うけれど、『それ町』の石黒正数の作品を読んだときに
おなじような感覚? この人センス半端ないなーって感じた記憶が蘇ってきた。
日直の朝に学級委員長と将棋する回とかどうなんだあれ。
三流作家だと「お話」にするのすら不可能でしょ。
ラストのあの一言を紡ぎ出せる想像力ってすごい。