AXIOM25 さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
コテコテSF最新型
4月はじめ何の予備知識も無く見始めました。
タイトルからコテコテの西洋風ファンタジーかと思いましたが、コテコテのSFでしたね。
1話の時点で3DCGによる緻密な作画と興味をそそるSF的設定、次回への引きの強さ…これはもしかすると面白くなるかも?と予感がありましたが、最終的には予想を遥かに超えた展開!面白い!ハマリました。
この作品で特筆すべきは、やはり全編CGによる作画と言う事でしょう。
ダイナミックでスピードのある戦闘シーンに、非常に細やかなディテールまで描き込まれたメカや建造物…
{netabare} ~四話のシドニアが斜め方向に急加速した為に居住区の様々な物が吹き飛ばされ激突する描写は、恐怖を感じるほど凄まじかったです。
また個人的好きなのが、多くの物に使い込まれたような傷か描かれている所。これは背景ならともかくロボットやパイロットスーツのような動く物に描くのは、手書きだと大変過ぎる作業だと思われます。CGだからこそ全話均一なクオリティが保たれているのだと思います。{/netabare}
人物の作画に関しては、最初こそ少し動きが不自然かな?顔がつるんとしすぎかな?と思いましたが、最後のほうになると問題ないどころか凄く良いとも思えてきました。
{netabare} ~特に最終回の戦闘終了後、通信が途絶えたままの長道を思い泣き出すイザナ、何かに気付き見上げるとヘルメットに掌位した衛人の青い光が映る…このシーンでのイザナの表情の変化とか凄く良いです!
あと、細かいですが長道VS紅天蛾の戦闘を見守る小林艦長が大きく息をのむシーン。仮面を被って表情の分からない艦長の胸から肩が少し動くだけのカットなのですが、緊張感の伝わる「良い演技」だな~とか思います。{/netabare}
物語は宇宙を舞台に謎の敵と戦い続ける、巨大な宇宙船シドニア~
戦いは非常にシビアで、いつ誰が死んでもおかしくない状況。
しかし主人公長道は英雄でありながら間の抜けたところもあり、笑いもとれるキャラクター。ちょっとしたラブコメ的な展開もあり暗くなりすぎないのが良い所ですね。
また練りこまれたSF的設定、物語上の伏線も魅力的。
{netabare} ~そういった設定なども、例えば奇居子やカビザシについて学校の授業のシーンで説明があったり。8話の過去回想で長道の出生の秘密が明かされたり…と徐々に謎が開示されて行くので、ハードなSFではあるが難しい印象はあまり無いです。 {/netabare}
音楽については劇中のBGMが凄く良いですね。効果音的、アンビエント的な静かな曲、戦闘時のストリングスを使った壮大な感じの曲。とても上手く使っていると思います。
OP・EDはインパクト有って熱くて良いんだけれど…個人的にはもっとクールな感じの曲のほうが作品に合っているような気がする。
自分が子供の頃(80年代です)SFロボットアニメが最も刺激的な物で貪るように見ていました。何処かその頃のワクワクドキドキ感を思い出すような作品でした。2期に期待しています!…多分その前に原作読んでしまいそうです!