Lovin さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
観た感じ
■概要{netabare}
原作:小杉光太郎(「まんが4コマぱれっと」連載)
監督:名和宗則
シリーズ構成:綾奈ゆにこ
キャラクタデザイン:清水祐実
制作:feel
話数:1クール全12話
聖地:千葉県流山市
OP:「ミライファンファーレ」
by 流川ガールズ
宇佐美奈々子(CV:伊藤美来)
小日向 縁 (CV:三澤紗千香)
ED1:「未来少女たち」
by 流川ガールズ
宇佐美奈々子(CV:伊藤美来)
小日向 縁 (CV:三澤紗千香)
ED2:「未来少女たち」
by 宇佐美奈々子(CV:伊藤美来)
小日向 縁 (CV:三澤紗千香)
三ヶ月ゆい (CV:吉岡麻耶)
ED3:「未来少女たち」
by 宇佐美奈々子(CV:伊藤美来)
小日向 縁 (CV:三澤紗千香)
三ヶ月ゆい (CV:吉岡麻耶)
名都借みらい(CV:水瀬いのり)
挿入歌1:「あぁ流川」
by 流川ガールズ
宇佐美奈々子(CV:伊藤美来)
小日向 縁 (CV:三澤紗千香)
挿入歌2:「魚心くんソング」
by 流川ガールズ
宇佐美奈々子(CV:伊藤美来)
小日向 縁 (CV:三澤紗千香)
挿入歌3:「流川ガールズソング」
by 流川ガールズ
宇佐美奈々子(CV:伊藤美来)
小日向 縁 (CV:三澤紗千香)
{/netabare}
■感想
原作漫画は未読でTV放送を視聴。大事なところで噛む話。
地元流川市市民プールの改装に伴い、友人達と遊びに行く約束をするものの、新しい水着を買う小遣いが足りない主人公、宇佐美奈々子(うさみなにゃこ)は母親に対して仕切りにお強請りを迫るが、頑として首を縦に振らない。
そんなとき学校から帰宅すると、久しぶりに会う叔父が訪問しており、割の良いバイトを紹介してくれるという。渡りの舟に飛び乗る勢いでこれを快諾。バイト代を前借してまで請け負い叔父が紹介した仕事は【ろこどる】だった。初めは嫌がっていた主人公も、生来の「引き受けたら真面目にやる」性格が災いして【ろこどる】の道を進むことになる。
この作品は2014夏期で一番気に入った作品だった。何が良かったのか考えたが、思うような形容詞が思いつかない。チープと言う単語しか浮かばなかったが、それは微妙に違う。乏しいボキャブラリーから捻り出した言葉は「素人臭さ」だった。この終始垢抜けない雰囲気が、応援したくなる気持ちを駆り立てていたのだと思う。
主人公達のユニット、流川ガールズの所属は流川市役所なのに対して、芸能事務所に所属するのが一般的らしい。流川市役所所属故、ボランティア扱いで時給しか出ない。しかし、言動の節々に地元の流川市に対する郷土愛がヒシヒシと伝わってくる。そういうことを考えると、彼女達は【ろこどる】らしい活動が出来ていたのかもしれない。
もう一人の流川ガールズメンバーは元市長の孫娘で、主人公が通う流川第三女子高等学校(流三女子)の先輩。気が利く包容力はあるものの、生真面目で天然な部分も持っている不思議な存在。主人公よりは先に活動を始めており、地元ケーブル局のレポーターなどを務めていた。
友人に【ろこどる】として経験したことを話してもマゾ認定されたり、子供には「スーパーの駐車場で脱いでた」ことで覚えられたり、散々な目に遭っているというのに「何か楽しいんだよね」と宣う主人公。徐々に名前と顔を覚えて貰うといった達成感や、強固な郷土愛がなければ【ろこどる】など務まらないだろう。
今更感はあるが、一応【ろこどる】について説明しておくと、ローカルアイドル(Local Idol)を略して【ろこどる】(Loco-dol)と称する、活動内容としてはゆるキャラと余り変わらない、地域振興のための地域限定アイドルのことである。
と、ゆるキャラの話が出たところで、この作品には【ろこどる】同様、魚心くんというゆるキャラが登場する。公式な設定では「中の人など居ない」が、当然中の人は存在する。着ぐるみを着たままバク中を連発したりと、ドアラやトラッキー並に身体能力は高いが、人見知り理由でスーツアクターになっており、流川ガールズと同じ流三女子の先輩と後輩でもある。
そして魚心くんも案外奥が深くて何だか面白い。「ぽへ~」としているのに、設定は細かかったりする。更に、意外に愛嬌のある顔をしていると思えるのだが、実は背中に背負っているオイカワのムルデル君が本体で、「ぽへ~」としているほうはオイカワに宿った水滴の精霊だったりする。
監督は「この中に1人、妹がいる」と同じ名和宗則。あの時は「こういう作品が好きな監督」くらいにしか思わなかったが、【ろこどる】に関しては評価できる仕事だと思う。
キャストに有名な声優は多くない。私の知っている方では、三澤紗千香、吉岡麻耶、水瀬いのり、下田麻美、井澤詩織、津田美波、松井恵理子、M・A・O、中村繪里子、今井麻美、新田恵海、って、意外に多かった。
あと、当然ながらOPやEDには挿入歌のような素人臭さはない。しかしEDは注目に値すると思っている。地域振興課に所属するメンバーが増える度に映像に追加されていくのは当然としても、アレンジも微妙に変わっていく。調べた訳ではないので確かなことは言えないが、少なくとも歌うメンバーが増えるタイミングで変わっている。
一貫して【ろこどる】のまま終了したのは良かったが、非常に名残惜しい。アニメと同じ雰囲気なら原作に手を出したいレベルで好きになった。クライマックスでも全国デビューはしていないし、続編があるなら必ず観る。その時は是非、「続きは劇場で」とならないよう切に願いたい。
□2014/09/26追記
この作品で目に付いたのが、企画に10人、プロデューサーに10人という大人数。この多さはクレジットされている原画スタッフにも匹敵するのではないだろうか。これでもし残念な作品になってしまっていたらと考えると・・・野次馬的な発想をすると、20人の首が飛ぶと言うのを見てみたい期がする。
□2014/12/30追記
レビューをUPし終えた直後から気がついていたが、ずっと修正していなかった点。流川ガールズは一応全国デビューしている。作中でのTV放送があったのかは分からないが、ろこどるフェスで新曲を披露している。
■蛇足{netabare}
本当に「流山市」があるとは思わなかった。
放送終盤で流川市と業務提携したことや、ゆるキャラグランプリへの魚心くんの登録で、
公式サイトにリンクが登場した。
当然ツイッターアイコンも頂いた。
{/netabare}