Lovin さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
見た感じ
■概要{netabare}
原作:豊田巧
原作イラスト:バーニア600
監督:末田宜史
シリーズ構成:鈴木雅詞
キャラクタデザイン:うのまこと
制作:Passione
話数:1クール全12話
OP:「向かい風に打たれながら」
by 茅原実里
ED:「OVERDRIVER」
by ZAQ
{/netabare}
■感想
原作ライトノベルは未読でTV放送を視聴。悪の乗客と闘う話。
主人公は鉄道好きで運転士を目指している。学生鉄道OJTなるシステムがあり、日本國有鉄道(國鉄)に入社するには、それに参加すること、且つミスを犯さないことが必須、と言うことらしい。それに参加して配属されたのが公安隊だった。
OJTに参加して公安隊に配属された学生は、成績が優秀なお嬢様タイプの娘、拳銃を使いたくて堪らない乱暴タイプのランボー娘、体力だけが自信で取り得の体力馬鹿タイプの馬鹿の4人。部署が部署だけに穏やかならざる事件が毎度起こる。
OJTというのは平たく言うと「習うより慣れろ」システム。一応Google先生に聞くと、オン・ザ・ジョブトレーニング(On the Job Training)という回答を頂いた。雇用側からすれば、教育過程を省ける微妙なシステムだ。
この作品はもう少し鉄分が多いと予想していたのに全く違っていた。私は鉄ではないが、もっと濃い鉄分が多目でもよいと思っていた。なのに蓋を開けてみればただのハーレムだった。日本國有鉄道という架空の鉄道会社を舞台にしたハーレムだ。少なくともそれ以上ではない。
専門的な突っ込みや作品の出来に対する突っ込みは他の誰かに任せて、私はキャラの凄さが判るシーンについて語ってみたい。
一つ目は、{netabare}天候不順の日に、急斜面を上り下りする有名な山岳鉄道(碓氷峠辺りだが詳細は失念)の旧線を使用することになった際、自転車と呼んでいた人力の列車が登場した。
下りでブレーキ故障というトラブルに見舞われ、カーブを曲がりきれないとなったときの一同の行動は、カーブの内側に対して身を乗り出すことだった。
列車のアニメでハングオンが観られるとは思っていなかった。夜間に、天候がよくない日に、今は使われていない旧線で、よくやるなとその度胸に感心した。{/netabare}
二つ目は、{netabare}外国の王子をエスコートするエピソード。まず、国賓レベルの客を護衛するのが一企業のOJTで組織された公安隊だけ、と言う事実には突っ込まずに流した。
次に何やら色々あって、王子が実は王女だったことが発覚した。概ね予想は出来ていたので、焦ることなく、生まれたときニュースにはならなかったのか、という疑問も飲み込んだ。
その後、暴漢に襲われた際、暴漢が使った武器はスタンガン。ランボー娘はその電撃に晒されたが、馬鹿が助けに入り難を逃れた。
電撃に耐えた上にその後普通に活動できたいたことを考えると、スタンガンの威力は弱かったと思うのだが、それで倒れた暴漢の鍛え方って、という疑問は、ランボー娘の体力への関心で打ち消した。{/netabare}
基本的に、公安の普通ではないはずの日常にハーレムを織り交ぜた、毛色の少し違う作品であることは認める。だがそれが面白いか、と聞かれると頷きかねるものがある。この作品はハーレム好きでないと楽しめないような、そんな気さえする。
■蛇足{netabare}
私の父親は元国鉄職員。国鉄と言っても鉄道ではなくバスで車掌。
だから毎日バスの乗り口の前で立っていた。
ワンマンバスになってからは乗車する業務はなく、営業になった。
私が幼い頃は春闘とか労組の活動が活発だったが、いつしか止めていた。
分割民営化の際も務めていたが、特に何かの運動をすることもなかった。
その後暫くして、早期退職制度を利用していたようだが、
その頃は既に、家に寄り付かなくなっていた。
{/netabare}