どらむろ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ヨダレ舐めるフェチを許容出来るなら、珠玉の傑作ラブコメ
ミステリアスな少女が彼氏に自分の「ヨダレ」を舐めさせる事で、互いに感情伝えあったり恋が進展したりしなかったり、とにかく謎な恋愛作品。
大前提として「彼女のヨダレを舐める」という極めてアブノーマルなフェチ行為自体が絶対受け付けない!という人にはオススメ出来ないニッチなアニメ。
そこをクリアーすれば、オンリーワンな傑作恋愛アニメです。
漫画のアニメ化としては、原作者・原作ファン双方からの評価が高い作品でもあり。
※以降、原作信者のベタ褒め
{netabare}『物語』
恋する少年にとって恋愛相手の少女とは、謎の存在である。
というコンセプトで、(ヨダレフェチな以外は)いたって普通の少年・椿明が、無口、無愛想、パンツに仕込んだハサミで何でも切り裂く、そして自分のヨダレを舐めさせる事で彼氏に自分の感情を伝える等々、とにかく謎な彼女・卜部美琴の謎っぷりに戸惑いながら、恋していく。
そのあまりの特殊性から変態的な印象持たれるかもだが、その実結構ピュアで清純な青春恋愛作品だったりする。
恋愛中のカップルとしては、双方ディスコミュニケーション。
なのに、「ヨダレによる特殊な以心伝心」を通じて、微妙な恋愛感情の機微が成り立っている。
そんな二人は奇妙だが微笑ましく、特に卜部さんの謎の可愛さは、回を追う毎に可愛さを増していく。
視聴者は椿君の視点で、卜部さんの謎の彼女さに終始戸惑い、驚きの連続。
アニメはほぼ原作踏襲していて原作知っていたにも関わらず、アニメでも新鮮な衝撃を受けた程に、原作における持ち味がアニメならではの表現で再現されていたのが、素晴らしい。
原作ファンと原作者双方が大満足している以上、物語としては最高評価していいと思った。
『作画』
標準的な美少女イラストからはズレている独特の画風ではあるが、オンリーワンな可愛さ魅力がある。
全般に古臭い(作中舞台が80年台という事もあるが)画風だが、近年だと逆に新鮮に映る。
作画、というより構図や演出が素晴らしい。
漫画には不可能でアニメーションにしか出来ない演出で、原作の魅力を引き立て、原作以上の表現を成し得ていた。
ヨダレの表現も当然力が入っているのだが、そこは功罪ありかも。
正直、そこまでヨダレが良いとは思わないのだが、これが本作の持ち味であるし。
『声優』
ヒロイン・卜部美琴を演じた吉谷彩子さんは本職の声優では無いのだが、まさに卜部といえば吉谷さんしか居ない!と思える程に、本当にハマリ役だった。
序盤は拙さもあったが、流石にプロの演じ手だけあり次第に修正。
アニメ・謎の彼女Xの成功は、このキャスティングの成功が大きい。
個人的に2012年度の声優で、特別賞あげたいくらい。
ファンの過大評価なのを承知の上で、最高評価。
『音楽』
BGMの一つ一つは特に名曲という訳でも無いのだが、使われ方、演出が抜群に上手い。
音楽でも、原作漫画には出来ないアニメならではの魅力を出していた。
そして、卜部役の吉谷彩子さんが歌うOPも最高だった。
一昔前の古臭さも含めて、大好き。
『キャラ』
卜部さんがとにかく可愛い!謎の可愛さに圧倒される。
性格も容姿も、他のアニメ美少女の標準から大きく外れているが、その謎の魅力は他では代替するキャラが思い付かない。
オンリーワンな可愛さ魅力がある。
その魅力は、きめ細かな演出や、吉谷さんの好演により最高に引き出されていた。
早川さんも小悪魔可愛かったし、眼鏡小柄巨乳な丘さんも良い。{/netabare}