にゃっき♪ さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.0
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
empty vessels make the most sound
近未来の東京を舞台に、異能を持つ幼女であるイニシエーターとプロモーターがペアになって、人類の存続を脅かすガストレアと呼ばれる怪物と戦うバトル作品です。
ガストレアは、ガストレアウイルスに侵されて、遺伝子を書き換えられた生物が凶暴化したもので、異常な再生能力を持っているため、再生の邪魔をするバラニウムと呼ばれる合金を使った武器でなければ、撃退するのは困難です。
物語のスタートより10年前のガストレアとの戦闘以降、胎内にいるときに母親が感染すると、ウイルス抑制因子を持った「呪われた子供たち」と呼ばれる女の子が生まれるようになり、ウイルスの浸食率が上がるとガストレアに変化してしまう危険がありますが、ウイルスの恩恵で高い身体能力や治癒能力を持っているので、イニシエーターとしてガストレアと戦っている者も多いようです。
人類の生活拠点は、日本では東京、大阪をはじめ5つのエリアに限定され、バラニウムを材料とするモノリスと呼ばれる石板で守られています。
「進撃の巨人」や「紅」など、どこかで見たことのあるような設定を貼りあわせたような内容で、そこそこ魅力的な幼女キャラが多数登場するぐらいしか褒める場所が見つかりません。矛盾やら突っ込みどころがあり過ぎで、バトルは主人公の里見蓮太郎(さとみれんたろう)を有能に描く術を作者が知らないようで、敵対する連中が情けなくなるほど無能です。元人間兵器で身体中が機械化している蓮太郎、雇い主の民警の社長の天童木更(てんどうきさら)、東京エリアの最高責任者の聖天子(せいてんし)はみんな16才で、イニシエーターとプロモーターにはIP序列なる順位づけがあり、蓮太郎はランキングで追い抜いた途端に強権を発動したりします。作者の知的レベルや歪んだ価値観を思うと、こんな企画が成立してしまう事に背筋が寒くなるような作品で、子供たちが惨殺されたり主要キャラが平気で人を殺めるなど、命を軽く扱う脚本には嫌悪感を感じずにいられません。