どらむろ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
修羅場だが丁寧な本格派青春ラブコメ
非常に本格派な青春ラブコメ。
優等生な主人公とふたりのヒロインの絆や揺れる関係性を、極めて丁寧に描いた良作。
音楽が物語の主軸にあり、楽曲の魅力にも注目。
{netabare}『物語』
青春ラブコメとして、非常に本格派でクオリティーが高い。
キメ細かい心情描写も説得力があって、グイグイと恋愛劇に引き込まれる。
他作品に比べて良くも悪くも、リアルな生々しさを感じる描写に支えられたストーリーは微笑ましくも、緊張感が途切れない。
三人のそれぞれの想いはそれぞれに痛い程よく伝わってくる。
それだけに、誰も悪くは無い(若さ故の過ちはあったかも)のに、悲しい結末に収束していく様は切なかった。
『作画』
ダブルヒロインの可愛さは申し分無し。
青春恋愛劇を演出する背景描写もきめ細かく、ポイント高し。
『声優』
三人とも適役だった。
ふたりのヒロインそれぞれの切ない感情が静かに激しく伝わってくる好演だった。
特に米澤円さんは歌も良かった。
『音楽』
本作の肝。楽曲の魅力が非常に高い。
音楽を通しての青春ラブストーリーに相応しい楽曲がストーリーを彩っていた。
『キャラ』
完璧超人な主人公はモテるに足る説得力があった。
小木曽雪菜、冬馬かずさ共にヒロイン力は抜群。
個人的にはかずさの方が可愛く映るが、雪菜も決して悪い子ではない。
漫画やアニメやラノベ等のフィクションでは敬遠されがちなタイプの生々しいヒロインではあるが、そこを真摯に描いた雪菜もまた、強く印象に残るヒロインだった。{/netabare}