どらむろ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
カードゲーム版まどマギ?2014年度でリアルタイム視聴時、一番ワクワクした♪
2014年度に分割2クールで放映されたオリジナルアニメの1期。
カードゲームの促販アニメ、なハズなのだが、従来の子供向けカードアニメとは一線を画するダークな作風。
少女達が各々の願いを賭けてカードゲームバトルする話で、救いの無い(ように思える)鬱展開の連続と濃密なドラマが見所。
一見まどマギを踏襲しているようにも思えるが、実は違った展開と結論を見せてくれるかも!?
分割2クールであり、2期の展開が非常に注目される。
※2014年6月30日初投稿
{netabare}『物語』
内容は「黒幕の見えない、まどか☆マギカ、のカードゲーム版」みたいな。
願いを叶えてくれるハズのカードゲームなのに、その代償に苦しめられていく救いの無い鬱展開。
少女同士の想いのぶつかり合い、回を追うごとに不吉さを増していく展開、鬱展開が予想出来るにも関わらず、続きが観たくなってしまう吸引力がある。
流石は女性脚本(シリーズ構成・岡田麿里さん)の醍醐味か、少女同士の葛藤や心情描写は鬼気迫る迫力がある。
古典的少女漫画めいたドロドロ…なのだが、(男性視聴者的にも)かろうじてエンタテイメントとして楽しめるギリギリの危ういラインを突いている気がする。
これが小説やドラマだと耐え難いのだが…本作というアニメなら、不思議と楽しめてしまう。
…かなり好みが割れそうな作風だけど、私はこの雰囲気に素晴らしく惹かれたです。
促販アニメなのに全くゲーム描写しないのは、別に気にならない。
咲等の麻雀アニメだって全く麻雀知らなくても楽しめるし。
設定にやや強引さや疑問は感じるが、それ以上にドラマの魅力が上回った。
…いや正確には「この時点では未だ、設定の矛盾を考察する余裕を与えられなかった」感じ。
メインヒロインのるう子よりも、弟との禁断の恋に身を焦がす遊月の方がヒロインらしい。
その切なくも生々しい葛藤や慟哭は、女子では無い私から見ても、胸に刺さるモノを感じた。
姉弟の近親相姦!
ヨスガノソラは兄妹、その他作品でも兄妹が多数派な中、姉弟はレアケースなのでは。
それもラノベやエロゲ的な空想よりも、かなり生々しいリアル寄りの、ガチ近親!
ラブコメ的なジャレ合いも大好物ですが…たまにはシャレにならないガチな関係も、おいしいですねぇ♪
「香月…あの子たちと一緒にお好み焼きとか食べたりするのかな…」
「花代さんは嘘付きだ!」
遊月の切ない想いが伝わってくる、圧巻でした。
もう一つの見所は、蒼井晶、通称「アキラッキー」のトンデモっぷり!
ま、まあ、盤外戦もカードゲームアニメの常套手段ではあるけどさぁ…
女子の怖さを存分に見せつけるアキラッキーの暴虐は終始目が離せなかったですw
「負けたらペナルティーとしてカード化」は当初から大勢の視聴者が予想していたが(実は逆だった!)、まさかの「勝っても絶望」という救いの無さに、絶望した!
回が進む程に救いが遠のく、ジリジリとした絶望感がハンパ無かったです。
1期終盤のるう子の願いは(まどかを踏襲したか?)とも思ったが、先の展開が全然違った。
(流石にまどマギと比較するのはおこがましいとは思うが)この先2期の展開次第では、かなりの名作足り得るポテンシャルを感じる。
※2期ラストまで視聴後。
結論から言って、名作級には届きませんでした。
けれど、本作ならではの魅力は十分!
『作画』
個人的に、かなりのヒット。るう子も遊月も一衣もアキラッキーも皆可愛い。
小湊るう子はかなり好みの美少女です。遊月もタマも可愛い。
ややクセはある気もするが、女の子の作画はかなり可愛いと思う。
背景も暗くて不吉な雰囲気を醸し出してたり、1話のるう子が家に帰宅する際の動き等、作画は力入っていると思った。
東京という大都会の空虚さを感じさせつつ非日常的なカードバトルの闇に引こまれていく、背景作画も本作の魅力を引き立てていた。
カードゲームシーンは、イマイチかも知れない。
が、本作は別にバトル主体でもないとも思う。
『声優』
熱演揃いで、物語に引き込んでくれる。
遊月役の佐倉綾音さんは、同時期にごちうさのココアのイメージ強いので、シリアスな演技の落差が凄いと思った。
「香月…あの子たちと一緒にお好み焼きとか食べたりするのかな…」
「花代さんは嘘付きだ!」
禁断の想いに追い詰められ絶望していく切ない気持が滲み出るような熱演が素晴らしかった。
るう子の加隈亜衣さん、丹下桜さんに声が似てますね。
※アニメ視聴記録置き場さんのレビューより。なるほど確かにと思った。
未だに私の中ではるう子が加隈亜衣さんのベストキャラです。
タマの久野美咲さんも最高にハマリ役でした。ばとぅー♪
花代さんの川澄綾子さんもクールビューティーでステキでしたが初セリフが
「オラキター!」
なんでしょうこのテンションはw
熱演といえば、アキラッキー役の赤崎千夏さんが見事。コワイ!
本作のトリックスターたるアキラッキーの持ち味を見事に活かしてくれている。
『音楽』
不吉で救いの無さそうな雰囲気をしっかり支える音楽もかなり良い。
OP・ED共に良いが特にOPは非常に燃える。
個人的に2014年度でもトップ10に入ります。
このOPを聴いて、本作に期待を抱いた。
『キャラ』
るう子がかなり好みの美少女で萌えた♪
一人称「るう」なのがあざとい♪
容姿も性格も地味目ですが、これ位が一番可愛いんですよ!
(性格は全然違うけど「ろこどる」の奈々子とか、そういうタイプ好み)
願いが無い中立性の為に微妙に主役っぽくない点は「まどか」ポジなのだろう。
カード幼女タマも、るう子とのコンビで可愛さ倍増でした!
皆可愛いが特に遊月が可愛い。
1期では願いが無く傍観者ポジなるう子よりも、深刻な願いの渦中で足掻く遊月の方がメインヒロインらしかった。
花代さん、初登場時の「オラキター」はいったい何だったのかw
イオナ&ウリス組は名敵役だった。2期の繭よりきちんとボスキャラしてた。
アキラッキーもゲスいが、不思議と憎めない。
アキラッキーが可愛く思えてくる辺り、このアニメに大分毒されてるのだろうか。{/netabare}