どらむろ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
贅沢に作られたB級ホラー。鳴ちゃんかわいい
一般小説原作の怪奇ホラー。
さほど長編ではない原作に対し1クール贅沢に使って丁寧に作られている。
内容は登場人物がひたすら死の呪いにより理不尽かつ不自然に死亡していく怪奇ホラーで、特定の黒幕や敵が存在しない「現象」なのが特徴。
視聴者は終始(次は誰が死ぬんだろ?ま、まさかこんな事で死ぬなんて!)と戦々恐々させられる事だろう。
放送中そして放送後も「Anotherなら死んでた」という流行語を生んだ程に印象的なホラーアニメだった。
※2014.06.30の投稿を、修正。
全般的に思い切って上方修正。あにこれ初心者の頃、やけに厳し目に付けてしまっていたので。
{netabare}『物語』
B級ホラーに尽きる。ただし、非常に丁寧かつ贅沢に作られたB級ホラー。
視聴中の緊迫感や恐怖感は相当なモノだった。
ラストが原作と比して納得いかないのと、ホラーとしてもサスペンスとしてもやや中途半端、本格派ホラーかと身構えて最後まで視聴すると、やや拍子抜けする面も。
ホラーの醍醐味である犠牲者達の心情描写も、そこまで深くは無い。
が、そこは逆にエンターテイメントとしては、アリか。
「このアニメは登場人物が理不尽に死亡していく様をお楽しみ頂くホラーです。過度な期待はしないで下さい」
過度な期待をしなければ、かなり楽しませてくれるB級ホラーではある。
ただしこれは視聴直後の感想であり、リアルタイム視聴中は常に不安と恐怖を煽る演出とシナリオにグイグイ引き込まれた。
また、意外に繰り返しの視聴に耐え得る点も高評価。
登場人物が現象によって理不尽に死んでいく、構造としては単純な話にも関わらず、先を知っている2週目以降の視聴でも恐怖感が衰えない。
やはり、全般のクオリティーが高いのだろう。
恋愛要素は乏しいが、恒一と鳴ちゃんの「いないものコンビ」の交流が微笑ましいのも、割と楽しく視聴出来る要因だった。
前述の通り「B級ではあるものの、非常に丁寧でハイクオリティー」なのが本作の魅力だと思う。
何だかんだ言っても、好きなアニメの一つです。
『作画』
作画はかなり良く、このアニメの魅力を支えている。
ヒロイン初め女子勢は可愛く、また不吉な死の雰囲気を演出する背景描写も秀逸。
また「小説特有の叙述トリック」を映像媒体であるアニメで見事に表現していたギミックが素晴らしい。
(とある同一人物が、あたかも別人だと錯覚させる演出)
作画の綺麗さだけでなく、この野心的な演出の見事さをもって高評価。
『声優』
安定。ヒロインのミステリアスな感じや、その他の恐怖に巻き込まれていくクラスメート達の心情はしっかり伝わってくる。
絶望感や恐怖感がヒシヒシと伝わってくる迫真の演技が多かった。
また叙述トリックが視聴者にバレない為のギミックも見事だった。
『音楽』
作画と並んでハイクオリティーで、ホラーアニメの魅力を支えている。
ジワジワと不安や恐怖、焦燥感や狂気を誘うBGMは、死への不吉な予感を終始感じさせてくれる。
OPも非常に印象的で、放送終了後時間が経っていても耳に焼き付いている。
『キャラ』
ヒロイン・見崎鳴がかなり可愛いのがポイント高し。
無口無感情・ミステリアスで近寄りがたいタイプで、綾波レイや長門有希に萌えを感じるタイプの視聴者ならば、かなり可愛く思えるだろう。
というか、私的に非常に好みのタイプです。鳴ちゃんの可愛さが本作を気に入る大事なポイントでした。
その他主人公やクラスメート達もしっかりとキャラ付けされている。{/netabare}