ちゃんもり さんの感想・評価

3.7
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

メ（ガックシ）ティアクターズ

本作は「じん」という方のマルチメディア展開作品群、
カゲロウプロジェクトのテレビアニメ化作品となります。

「メカクシ団」と名乗る謎の組織の面々が繰り広げる
群像劇が彼らの生い立ちや抱える葛藤などとともに
描かれますが、まぁシャフト作品なのでいつもの軽妙な
テンポの会話劇ですな。

まず、キャラ設定がとってもおもしろいと思います。
「目を奪う」「目を欺く」「目を盗む」といった
目に関する特殊能力の設定は上手いですね。
キャラ自体も個性的ですし、声優陣も豪華でキャラに
合ってたと思います。

OP、EDやキャラソンなんかも全てこの「じん」氏が
手掛けておられるようで、どれも良曲です。

ただただ私が言いたいことはひとつだけ。
「なんで２クールにしなかった？」

お話の構成的に、各キャラごとに視点を変えたエピソードを
語りつつポイポイ謎を放りこんで敢えてそれを放置しながら
進む構成は理解できます。
特に４話、カゲロウデイズの演出はめっちゃ好きです。
８話あたりでようやく「メカクシ団」メンバーが揃って
さぁこれからお話が動き出すよっ！てタイミングから
核心に迫っちゃうタイミングが早すぎるでしょう。

本来ならばここからもう２つ３つ大きなエピソードを挟んで、
各キャラの刷り込みと掘り下げが欲しかったところです。
その下地として「メカクシ団」自体の設定ももう少し
細かく欲しかったですね。探偵団でも自警団でも何でも
いい。結局何の団体なのかふわふわでしたからね。
そしてそれらを更なる伏線とした状態で、アヤノ登場の
クライマックスに入るべき。

案の定、最後は描写不足とフラグ放置のオンパレード。
１クールではどう考えても尺不足ですよ。

キャラ作りが大変良かったので本当にもったいないです・・・