くらうち さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
一番の魅力はOP
原作未読です。
岡本倫作品らしく、シュールギャグは随所にみられます。特に坂東はギャグ要員なのかと思うほどでした。
ノノノノやブリュンヒルデでは大爆笑できたのですが、この作品では笑いきれないほど重苦しい空気が全体を通して充満しています。それがいいところでもあるのですが、精神状態が良好なときにみるべきでしょうね(笑)
とにかく、ディクロニウスの女の子達が不幸すぎます。
生まれながらにして人類を淘汰するという宿命を背負わされる。
しかし、人として生まれ人の社会にとけ込もうとして、排斥され、傷付いていく。
それが原因で起こる数々の悲劇は、本当に胸が痛みます。
また、エログロ表現はすごいです。
女の子は散々全裸で登場し、お約束のまばゆい光や湯気は皆無です。
血の量はものすごいし、体の切断面は骨まではっきり描かれています。
当時だからこそできた表現でしょう。最近では、未成年という設定の主人公がタバコを吸うシーンにすら規制がかかり息苦しさすら感じる中で、古き良き時代だなぁとも感じました。
ストーリーに関しては、疑問点が残されたまま終わってしまい、不完全燃焼の感は否めません。
ベクターに触れられた男性の子供はディクロニウスになるということですが、角沢教授やその父の頭部に角が生えていたのはどういうことなのか(ギャグとしては相当面白かったですが)。
最後に扉の向こう側にいた人物は誰なのか、なんでそこで終わらせたのか、など。
おそらく原作ではしっかり書かれているのでしょう。
OPは素晴らしいです。アニメ史に残るといっても過言ではないと思います。
幻想的な音楽、絵画のような美しいアニメーション、悲壮な彼女達の運命が伝わってきます。
関係ない話ですが、後はノノノノだけなので、ぜひアニメ化してほしいと思います!