かげきよ さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
事務処理みたいな解説&展開
分析力実戦力は飛び抜けているが学校での評価基準に合わず劣等生となった兄・司波達也と
完全無欠の優等生の妹・司波深雪が魔法科高校に入学し巻き起こる波乱の物語。
【総評…ではなく途中評】
二つの壁がある。
一つは世界観。魔法式という設定を早い段階で受け入れ乗り越える事が出来れば
魔法を論理的に捉えた解説が心地よく細部まで拘っている事に深みを感じ
楽しむ事が出来ると思う。
ただ越えられないと、自分で作った設定に酔いしれ悦に浸って喜んでいる
趣味の悪い作品に見えてしまう。
私自身は現在やや後者持ちになっている。
設定に理解はあるつもりだし分析や論理的思考は好きな筈なのだが
受け入れ楽しむ領域に入れないままでいる。
解説が少々鬱陶しくテンポを悪くしストーリーを薄めてしまっている様に感じる。
もう一つは主人公・達也の性格。
好意的に捉えれば冷静沈着で自分の能力を鼻にかけず控えめで
誰にも優しい好青年なのだが
全てを見透かし達観した態度がどうも好きになれない。
観たいのは秩序に従う天使ではなく多少泥臭くも葛藤する人間なのだが
完璧が過ぎて好感が持てないでいる。
兄妹愛もちょっとズレていて少々痛く感じている。
ストーリー自体は論理的に展開していきテロリストの暗躍・計画に
対応し戦う姿に面白さを感じているのだがこの二つの壁がかなり高く感じる。
どうやらまだ続く作品らしいので後半克服できると良いのだが…。
【総評】
うーん。壁が越えられず楽しめなかった…。作品に入り込めなかった。
トラブルにしろバトルにしろ冷静に淡々と問題を解決していく達也の姿が
まるで事務的な処理・作業をしている様でした。
魔法式の解説が事務的なのもさる事ながら、展開も事務的。
劣等生というのも序盤のスタート地点と言うだけの事で
問題点を一つ一つ的確に処理しながら、下ることなく登り続ける展開。
最終的には学生の領分を越え人間兵器として無双し
禁忌の能力を発動する所までエスカレーター形式。
まるで自動的に強くなり信頼されていく様を観せられていると
コチラも冷静になって
「コレ観て面白いのか?」
「作ってる奴の独りよがりな作品なんじゃないの?」等と思う程、
かなり俯瞰で客観的に観てしまう結果になってしまいました。
妹の事で感情を出す事は少しありましたが
もっと人間味のあるエピソードを絡めてくれないと感情移入出来ないです。
実は達也はアンドロイドとかなら「おお!」となり、撤回して見直せますが…。
他にもキャラ多すぎたり、九校戦の競技がクソつまらなかったり、
テロリストの描き方がチープで思想を感じられないただのやられ役になっていたりと
色々ありますが上記に比べれば些細な問題。
あ、それと兄妹愛のくだりは一種のギャグだと思う事にしたら
そんなに痛々しく感じなくなり克服は出来ました。(笑)
原作売れてるみたいなCM流れてましたけど
ここから先、各家柄などが絡んで面白くなって行くのでしょうかね?
どちらにしろ現時点ではあまり魅力を感じる作品ではありませんでした。
オススメもしないです。