「電波女と青春男(TVアニメ動画)」

総合得点
84.9
感想・評価
4333
棚に入れた
21105
ランキング
263
★★★★☆ 3.8 (4333)
物語
3.4
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
4.0

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ネタバレ

kids さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

どこか爽やかな青春の中で、あなたは何を信じますか?

ライトノベル原作です。シャフトの有名作の一つ(?)ですかね。爽快なストーリーに入り込むことができれば、なかなか楽しめる作品でした。


★ストーリーについて
物語は、主人公(丹羽真)の両親の事情で高校入学時からお世話になることになった藤和家の人たちや高校での友人たちとの間で繰り広げられます。大きく分けると以下の3つにわかれます(と思います)。

1,藤和家(エリオ、メメ)との絡み
序盤は電波系ヒロインの藤和エリオが社会復帰に向けて動き出すまでの姿が描かれます。「私は宇宙人だ」と主張して学校にも行かず、何故か布団を体に巻いていて・・・初登場時のインパクトはすごかったですね(笑)。
エリオの話が一旦落ち着くと、今度はメメに重心が移ります。{netabare}メメに片思いするストーカーまがいの男の出現{/netabare}が、主人公の周りの人間関係にも影響を与えていきます。普段はバカっぽいキャラのメメの、母親としての強い想いを垣間見ることができてよかったと思います。最後の{netabare}ペットボトルロケット{/netabare}は冷静に考えると馬鹿らしいことをしているのに、どこかスッキリして感動的だなと思いました。不思議なものです。

2,高校での青春・恋愛
強弱はあれどストーリー全編をとおして展開されています。相手は基本的にリューシ・・・じゃなくて御船流子(りゅうこ)ちゃんです。従姉妹のエリオによく嫉妬するので三角関係っぽいことになりますが、そのほうがリアルで良かったかもです。流子ちゃんは馬鹿っぽいことも結構してますが真に対して一途で可愛らしいキャラなので、今作の中ではお気に入りのキャラだったりします。この想いに対して真はどう応えるのか注目です。

3,宇宙人(?)関連の絡み
この作品の一番特殊な部分は、日常の中に宇宙人という「迷信」を織り交ぜたところにあります。エリオは自分が宇宙人だと主張していましたし、{netabare}エリオの父親にあたるエリオットも不思議なオーラを感じさせるキャラだと暗示されていました。さらに途中からもう一人登場する(自称)宇宙人の星宮社も本当に宇宙人なのではと思わせる演出がなされていました。{/netabare}

ここで面白いのは、作中では暗示はしても宇宙人が存在することを明示することはなかったという点と、主人公の宇宙人に対する認識が作中を通して変化していったという点です。主人公の真は基本的に作中の語り手として、さらに基本的には常識人として、視聴者に寄り添うキャラとして描かれていると思いました。この仮定から勝手な考察をすると、製作陣は視聴者の認識を、主人公と同じように

{netabare}『宇宙人なんているわけない⇒宇宙人は本当はいるのではないか?』{/netabare}

というように変えたかったのではないかなと思います。でも強要はしたくないから「暗示」しかしなかったのではないでしょうか。ここに、この作品の一番のテーマが隠れているように感じます。

つまりはこういうことです。以下のように解釈しました。
a、宇宙人を頭ごなしに否定した真は、作品終盤になってそのことを後悔している⇒他人の信じるものを簡単に否定しても良いのか?という問題提起
b、作中で宇宙人の存在を暗示しているが、確定はしていない⇒何を信じるのかは人それぞれの自由で個人に一任されているという主張

皆さんは宇宙人が実在すると思いますか?


★その他
次回予告で主人公が青春ポイントで自分の一日を採点しているというのが面白かったです。あと花沢さんを花澤香菜さんが演じていたのがなんか面白いなと思いました。


★最後に
正直なことをいうと、初見のときにはあまりおもしろいと思いませんでした。ですがなんとなく繰り返して観てみると、登場人物も個性豊かでしかもなんとなく強い想いをもつキャラがたくさん登場して歯ごたえがありましたし、なんといっても高校生をメインで描いているからこそ表現できる青春時代の爽快感がとても清々しくていいなと思えるようになりました。少しクセがあるので好みは分かれるかもしれませんが、観て損はない作品だと思います。

投稿 : 2015/02/20
閲覧 : 200
サンキュー:

7

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