ゼルミナ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
埋もれてるとしたら、もったいない良作。
続編という位置づけが手に取りづらいのか、あまり評価されていないようだが、もったいないなぁw
正編は観なくてもいいから(いや、ホントは観てほしいけど)「21」だけでもみてもらいたいぞ。
物語的には、ハードといっていい展開だが、絶望の後に立ち上がる主人公たちの描写、もっていき方がまた上手い。
個々のモチベーションがちゃんと成立してるし、単純に盛り上がりもある。
最終6話の密度は30分尺とは信じられないほどである。
そもそも僕個人は世界の敗北からはじまる物語が大好物なのだが、それにもましてヒロイン、綾音の造形が素晴らしい。
正編を観た視聴者にある種のイメージを抱かせつつ、それを上手く逆手にとるあたりがニクイ。
繊細な表情の描写と大谷育江の芝居があいまって、無口なのだが、その情感は痛いほど伝わってくる。
またライバル(対極)であるキャラクターと決定的な反目や、パートナーとの 「分かり合い」に”ゲート”というガジェットと画面の描写で説得力をもたせているあたりは「これぞアニメ」と言いたくなる胸熱シーンである。
幽霊少女の表情(というか、”顔”そのもの)が一変した時には二度ながら鳥肌がたった。能登麻美子の熱演もGJ!
トドメにラストが…
EDで示唆された「写真エンド」に持っていくのは不可能と思わせてのあの終わり方は、もう泣かざるをえない!
綾音の笑顔も本当に良かった。
素晴らしい作品です。