esm24722 さんの感想・評価
4.6
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
丸戸さんのキャラメイクは流石。不満がないわけでないが削る部分もない。
物語の趣旨としてはぽっと出の女の子1人と前から因縁のある女の子をゲーム作りに引き入れてゲームの完成を目指すというお話。しかしゲームの作成ノウハウを見せるshirobakoみたいなアニメではないです。どちらかというとクリエイター達、メインヒロインとプロデューサーである主人公の関係や乳繰り合い(アニメでは恋愛模様までまだ踏み込まないと言っていいかと)をちょっと生々しくでも基本ライトに面白おかしい会話劇ですすめていく感じです。
ぶっちゃけアニメに旨い具合に仕立てたギャルゲーです(メタ)。ギャルゲーって会話量が小説とかに比べて多いです。基本女の子と主人公視点でイチャイチャするためのゲームですから。冴えカノはアニメなので勿論3人称視点ですよ。モノローグもないです。しかしこれでもかと言うほど会話はぶちこんできます。丸戸さんはこどちゃファンだそうで。しかし面白いことに会話に無駄が無い。会話のほとんどがキャラ描写のためでありまた物語の伏線です。それ単なるサブカルネタだろ?って思ったあなた、甘い。ぽんぽんさり気無く回収されてるので気付きにくいですが気を付けてみると面白いです。
とにかく会話劇ばかりですから普通ならアニメーションしろよってなります。そこでa-1のフェチアングルやカットが炸裂します。中々上手くやってると思います。堂々とした肌色ポルノ(0話とみっちー以外)はやりませんが。とにかく可愛くてエロい。会話とアニメーションの組み合わせで女のコのキャラの立ち方が半端ないです。そこに感情表現が微妙なキャラの立ちにくい加藤恵みというキャラを入れてくる。これメタアニメ以外のなんなの?しかもその子メインでゲーム制作?登場人物も物語もすべてがメタである。それ誰得?
このアニメを観て私が感じたのは「サブカルに登場する美少女キャラクターって何?」でしょうか。計算尽されたあざとさってのを持たないキャラクターってほとんどいないんですよ。出会いや別れ生い立ち喋り方や反応の仕方、身体の特徴、髪型、仕草もう挙げればきりがない。大体コントロールされてます。そして対極にいるモブ(背景レベル)という存在。その対比、変化が実に興味深い形で描かれている。
とにかくキャラクターの変化、台詞、画に注目して下さい。展開力はあんまりないです。というか尺が足りないです。大きく動かしてキャラ付けするタイプの作品ではないです。SFも魔法も異能もありませんし何度もひっくりかえしてきて絶賛とかなにそれって感じでそういうのは期待しないで。基本キャラクター全振りで添えてストーリー付けてるって感じですかね。いや割とちゃんとゲーム作ってますよ(笑)