takarock さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ピンポン星からやってきたヒーローがもたらしたものとは・・・
原作既読、映画視聴済のはずなんですけど内容はほとんど覚えていませんでしたw
なんせもう10年以上前のことですからね~
私がただ単にボケてるだけかもしれませんねw
さて、まず本作は独自の世界観を構築しています。
と文字にすると簡単なように聞こえますが、
「△△の二番煎じ」とか「劣化版□□」とか「◯◯と××を足して2で割ったようなもの」
といった作品が跋扈している昨今、こういう作品って本当に少なくなりました。
それもひとえに天才松本大洋先生の原作に依るところが大きいのですが、
その世界観を壊さずアニメーションとして表現するのが
容易ならざることなのは、ある程度アニメを視聴してきた方ならよくご存知かと思います。
さらに言えばアニメ「ピンポン」は
原作や映画にもない新たな魅力を切り開いた作りになっていると言えると思います。
まぁ原作も映画もほとんど覚えていない私が言っても何の説得力もないかもしれませんがw
映画では主人公のペコ役は窪塚洋介さんなのですが、
当時映画を観た時は「うわ~超ハマり役じゃね~~か」と無駄に感心したものですw
そんなペコの台詞に
「ピンチの時には、オイラを呼びな。そうすりゃオイラが、やって来る。
心の中で3回唱え、ヒーロー見参!ヒーロー見参!ヒーロー見参!
そうすりゃオイラがやって来る。 ピンポン星からやって来る!!」
というものがあります。
主人公のペコと前述しましたが、
私は本作においてこのヒーローを待ち望んでいた二人が主人公という捉え方をしました。
すなわち月本誠と風間竜一です。
この作品を語る際におそらくテーマに挙がってくるのは「才能と努力」でしょう。
才能があるが故に驕り努力することを放棄し、努力し続けた佐久間学に敗れたペコ、
努力し続けても圧倒的な才能の前に敗れ去った佐久間学と
そういう描写は丁寧に描かれています。
しかし、月本と風間に関して言えば才能もあり努力もしているんですよね。
才能はあるがただ言われるがままに練習や試合をこなしまるで機械のように卓球を打つ者。
才能もあり、努力もして頂点に君臨するもそれ故の苦悩を抱える孤高なる者。
そんな彼らにピンポン星からやってきたヒーローがもたらしたものとは・・・
ここで、こんな例え話をしてみましょう。
このレビューを読んでいる人はあにこれでレビューを書いている人が多いと思いますが、
それが仕事になったとします。つまりレビューを書くことが仕事です。
才能があり、努力しているとしてもこうなるともう辛いですよ。
時間や表現などに制約が設けられ、閲覧数やサンキューの数にもノルマが課されます。
締め切りに追われ、まるで機械的な作業のようにレビューを書くことになるかもしれません。
あるいは、閲覧数やサンキューの数というプレッシャーの中で
戦々恐々としながらレビューを書くことになるかもしれません。
そんな状況ってただただ辛いだけのことなのかもしれません。
でもさ、書くの好きなんだろ? 書いて「おもしろかった」って反応があったらスゲー嬉しいだろ?
レビュー書くのって最高に楽しいじゃんかよ!!
無理やりな例えでしたが、レビュー星からやってきたヒーローは
そんなことを教えてくれるかもしれませんよ?
(おまけ)
おそらく本作でも人気キャラであろうチャイナこと孔文革(コン・ウェンガ)は
最初は「こんなレベルの低い所で・・・」と周りを馬鹿にしていたのですが敗北から挫折しかけます。
しかしそんな彼を救ったのはピンポン星のヒーローではなく、
その馬鹿にしていたチームメイトだったんですね。
レビュー星で例えると・・・・あにこれのみんな、愛してるぜ!ってことですねw