ぐりこもなか さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
エログロの皮を被った良作ヒューマンドラマ
とあるブログでべた褒めされていたため鑑賞。
アメコミの作品を元に再構築とのことでアクション面を最初期待していたが、これはアクション作品では決してなかったことに良い意味で裏切られた。(というか逆にアクションシーンは2006年のアニメということを考慮しても少し微妙だったw)
テーマは親子愛、それと男女の性別の違いと、それを乗り越えることだと感じた。親子愛は見れば誰もがわかるだろうが、僕は後者のテーマ性も大きいと思う。ウィッチブレイドは闘争心や本能を高める明らかに男寄りの装備であった。それをあえて女に付けさせるこの作品に脚本の巧さを感じた。
世界征服だって出来そうなこの力を使役し、あえて親子の関係を保つためだけに使う。こんなこと熱血漢が主人公の少年漫画ではありえないだろう。
最終話のウィッチブレイドの男性的な闘争本能を乗り越えた先のあの穏やかな瞳に涙が出そうになった。
一方で、男側代表の鷹山は当初は感情など無い冷徹漢であったが、徐々に人間味のあるキャラになっていくさまもある種の女性的な面を手に入れているということなのではないだろうか。
上記のようなテーマ性を含め、対比的に母親の愛が欠落したキャラ、欠落していたながらも片鱗をつかみとったキャラがいて、主人公親子の絆がより輝く。
奈月ビルの住人たちもみんなキャラが立っていて暖かかった。あそこに住んでみたいなぁ。
以上脚本上の魅力を書いたが、なんといっても雅音親子がかわいくてやばい!雅音さんまじ巨乳、りこちゃんまじロリ。そこだけでも見て損はない。作画も安定していたので安心してみることが出来た(その分戦闘描写がちゃっちいが。)
ということで、この作品は親と子、つまり全ての人間の中で、多少のエログロに耐えられる(グロのほうははっきりいってほとんど無いに等しい)人、または好きな人に大いにおすすめできる作品であった。