かげきよ さんの感想・評価

3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

静のソウルイーター

新入生：春鳥つぐみ、多々音めめ、アーニャ・ヘプバーンの3人が
死武専を舞台に繰り広げられる殺伐ながらのウキウキ学園ライフを描いた物語。

【総評】
前作…というか元作のソウルイーターは１話目からアクションバトル全開の
王道少年誌的な展開で楽しめた作品。
その外伝となるのこの作品もソウルイーターイズムを継承したアクションもの
かと思っていたが女の子中心の平和的な内容だと判り肩透かし。
好きなアクション作品が苦手な女子日常系に成ってしまった事はショックだった。

それでも気を取り直して観進めると、あれ！？…単なる日常物ではなく
学園生活の中で色々な物や人そして考えに触れ
悩みや迷いを抱え成長し決断に至る深みのある作品だと気付いてしまった。
気付いた時には「ガガントス！」と発したのは言うまでもない。
脳天気な日常と魔女の暗躍を織り交ぜ巧みに少女達の成長と絆を描き
熱く震える「魂の共鳴」に至るまで道のりをじっくりと笑顔と共に示してくれている。

角度が違っていて気付かず勝手に判断してショックを受けてしまっていたが
彼女達は日常の何気ないやりとりも力の糧としていた。
どうやら動のソウルイーターではなく静のソウルイーターとしてちゃんと戦っていて
ソウルイーターイズムは継承されていた様だ。
まだまだアニメを観る視野が狭い。反省しないといけないな…。と感じさせてくれた作品。

ただ作画に関しては観やすく癖が抜け万人受けする感じになっているのだが、
折角の個性が薄れてしまった気がする。
好き嫌いの問題ではあるが皆似たような無難な絵になって行くのは少々寂しい。
演出面でも無難。
特にラスト２話は盛り上げ所なのでもう少し勢いがあっても良かったと思う。

ソウルイーターと比べるとコレじゃない！って思う人も居ると思いますが
この作品なりの魂(ソウル)は感じられます。
１クールで上手く纏めてありますしオススメ出来るレベルにはなっていると思います。