にゃっき♪ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
Nanana's buried treasure
学生特区である人工島七重島を舞台に、島のあちこちに隠された遺跡に眠る、ドラえもんのポケットから出てきたような宝物をめぐるアドベンチャー作品です。
龍ヶ嬢七々々(りゅうがじょうななな)は10年前に殺害されてから、安アパート幸せ荘の202号室に取り憑いている地縛霊ですが、プリンが大好物であどけない少女の姿をしていて、いつもTVを見たりネットゲームをしています。
七々々が世界中を駆け回り、根こそぎ手に入れた秘宝の数々は七々々コレクションと呼ばれ、すでに発見されたものもありますが、まだ多くの宝物が島のあちこちに隠されていて、水面下で争奪戦が繰り広げられているようです。
父親に七重島に島流しにされ、七々々のいる202号室に住むことになった高校2年生の八真重護(やまじゅうご)は、七々々に部屋の主人を決めるバトルを挑まれ、一方的に物理干渉できる七々々に対して、神の領域に触れる代償に腕まで犠牲にしますが、結果的に七々々の使いっ走りにされてしまいます。
すでに卒業している元部員を含めた冒険部のメンバーや怪盗団「祭」をはじめ、自称名探偵の壱級天災(いっきゅうてんさい)や島の実力者GREAT7など、それぞれの思惑が入り乱れるなか、七々々の力になる事を決意する重護にどんな冒険が待ち受けているのでしょう。
初回放送では主人公の重護がアホで純朴なヤツに描かれ、家庭の特殊事情などが故意に伏せられている構成でしたので、彼の言動に裏があるのを知ったときはかなりショックでした。入学や転校から物語を始める作品は、主人公視点で視聴するようにという制作側からのサインだと私は解釈しています。
主人公を信頼できない作品に感情移入するのは無意味に思えますし、どんな事情であれ、主人公の思惑をはっきり視聴者に伝える事が制作側の良心かと考えます。
続編がないと収拾のつかない作品ですが、個人的にはそこそこ楽しめましたし、女性キャラの充実度はかなり高いように感じます。ちょっと残念が入っている天災のドヤ顔だけでも見て欲しいですね^^