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退会済のユーザー さんの感想・評価
3.2
物語 : 1.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
タイトルなし
最終話のせいで全てが台無しだよ……まぁ最初から色々と「違うだろ」と言いたくなるような設定だったんだけど。
まず観終わっておもったのが、この作品、ヤス要らないじゃん?
終盤、あのような展開にもっていきたかったのであれば、ヤスが起こした行動は本来主人公が起こすべき。
家出した少年がテロリストの連中と家族同然の暮らしを送るも、自分の環境を改善する努力もせずに戦闘員として虐げられる毎日に嫌気が差して政府側に逃げ込む。ズヴィズダーが追い詰められていき、罪悪感に苛まれる中、蓮華との屋上でのやり取りとか、父親に対するケイトの啖呵を目の当たりにして心を改め、父親を【征服】する。
これでいーじゃん。なにを難しいことがある? これを前後編でやるだけでよかったんだよ。
ケイトに、わざわざ京志郎と真っ向から対立するような持論を述べさせる必要はない。「一人一人征服していく~」のくだりも別に要らない。一人一人を面と向かって征服しようと、タバコ回のように強引に征服しようとしていることに変わりはないのだし。
それよりも必要だったのは、もっとズヴィズダー間の絆の掘り下げだろう。
「我らがズヴィズダーの光」ってのは、つまりそういう、他人同士で築き上げてきた家族のような絆、つまり人と人の繋がりのことだ。
それを描くことで、屋上での蓮華との会話で主人公が語った、青臭い夢の一端に説得力が増すし、父親を征服する姿も目に浮かんでくるというもの。
それにしてはこの作品、ケイトと各メンバー間の信頼関係はそこそこ描けてたとはいえ、横の繋がりに絆らしきものが見えてこない。ナターシャと吾郎の掛け合いとかほぼなかったよね。
これでは主人公がいくら主張したところで説得力に乏しい。
なにより腹正しいのが、最終話の脚本書いた人間が、今までの描写の弱さを理解してるっぽいところ。だから多分、主人公の征服は失敗し、ケイトが無理やり征服する結果になったんだと思う。分かってんなら最初からちゃんと描いていこうよ……。ストーリー構成仕事しろ。
それともあれかね、やっぱたかだか中坊がちょっと悩んで決めた程度の考えじゃ大人は動かんぜってことを言いたかったんだろうか。なんて厳しい作品なんだ……謀略っていうかただの暴力。
更に残念なのが、キャラを活かしきっていないこと。
イツカと吾郎は実の親子って設定なのに、それっぽいやり取りをしたのは最終話だけと言えるような状態、イツカの【眼帯取ったら弱気になっちゃうんです】設定が出てきたのも最終話、そしてロボ子が中身だけでなく見た目までクソ 可愛い美少女だったという設定が出てくるのも最終話……バカやろう、これらをコメディで使わずにどうするんだよ!? 意味の分からんシリアスやってる場合じゃないよほんと。
ロボ子が明日汰の写真を持ってたところとか、どう考えても掘り下げるべきシーンじゃん。くそ、シリアスさえ無ければ……!
【奴ら】とかワードを最終話で出してくるなよ。なんで地味にタバコ回の「奴らは人間じゃない」発言に繋がってるっぽいんだよ。平成ライダー作品じゃないんだからさ……。
だいたい、テロリストを相手どる秘密結社の隊長が代々アルバイトの女学生って時点でシリアスになれるはずがないし、作中でも「お笑い要員」って言われてるじゃんか……。
とにかく、ひたすらカオリさんとヤスが不要だった。
……と、ここまで不満を述べながらも、結局最後まで観てしまったんだよなぁ。
なんといっても女性キャラ勢が可愛かったから。あ、会長と指令は別な。
ケイトを演じた声優さんグッジョブすぎる。声がほんと愛らしかった。なんであんな舌足らずな感じ巧いん? ……声優だからか←
ロボ子は最初から最後まで可愛かったな。学園編入時の恥ずかしがる姿とか、実によかった。
蓮華ちゃんは常に耳が赤いところがマジチャームポイント。
もう一度観たいかと言われたら、1話~9話と最終話のロボ子だけ観る。
あ、でも明日汰と逃亡中の蓮華ちゃんも観たいし……結局、全部観てしまうかもね。
ということで、一応好評とします。