やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
オーマイガッチョ!! 非常に愛狂のある作品☆
■評価
テーマ性 :★★★★☆ 4.5
科学エンタメ度 :★★★★ 4.0
脚本・構成巧み度:★★★★★ 5.0
シリアス度 :★★★★☆ 4.8
おススメ度 :★★★★☆ 4.8
■ストーリー
ある日、タイムマシーン理論発表会に参加した末期型厨二病の岡部倫太郎は、天才科学者の牧瀬紅莉栖の刺殺体を目撃する事となる。そのショックからラボ仲間である橋田至に携帯からメールで連絡するが・・・事態は思わぬ方向に進むことになる。果たして岡倫達ラボメンの運命はどうなってしまうのか?超科学ミステリーの物語が今始まる。
■感想
私の中では科学ミステリーの名作といったら本作をおススメします。初めて視聴したのは今から数年前だけど、その時の私は攻殻至上主義もしくは銀英伝原理主義者で、これら以外の作品は絶対認めない・・・とさえ少し考えていたと思う。そんな私に猪木ビンタをかましてくれたのが本作であり非常に思い入れのある作品になる。( ✧Д✧)彡☆))Д´) ゲンキデスカッ!!
本作は『タイムリープ(科学)』と『死の回避(ドラマ)』の2つの要素を巧妙にミックスしていると思う。タイムリープものは過去にも映画や小説、そしてアニメなどで多く題材として取り上げられてきたが、本作はちょっとそれらの作品とは一味違う。
本作のDmailの元ネタとなった小説で『未来からのホットライン』という作品がある。この小説の内容も60秒前の自分にメールを送る事ができる装置を開発した事をきっかけに、ニヒルな博士が世界線を変えて世界の危機を救うという本作と同じ『タイムリープ(科学)』を題材とした科学的考察がメインの話になる。ただし元ネタ小説をしっている事をひけらかしたい訳ではなく、なにを隠そう私には物語の大筋は理解できたが・・・なんとか理論など細かい世界設定や世界線の説明やタイムリープのカラクリはプンプンチンカンだった。それと比較すると本作のストーリーや世界観は人を受け入れる間口の広さを感じる。そもそものタイムリープや世界線の説明を台詞や動画で丁寧に説明してくれるし、作中では実在する都市伝説(ジョン・タイター)、科学組織(CERN)、旧式PC(IBM5100)、秋葉(萌え文化)の名前をそれとなく手を加えて現代風にアレンジする事で『タイムリープ(科学)』という世界観も理解しやすく、薄味や難解にし過ぎない程度の科学的ストーリーが妄想力や想像力を刺激してくれる。これがすごく心地よいのです。
それに対して登場するキャラ達の人格は非常にアクが強く、この性格をすんなり受け入れられる人の間口は狭いと感じる。いわゆる少数派キャラなので
駄目な方は本当に駄目だと思う。しかし、『死の回避』のために何度も何度も狂う程果敢に運命線と時間線に抗う岡倫の狂気の沙汰は、愛おしい刹那的なキャラに感じさせてくれる。このキャラの濃さがなく、二枚目キャラであったら面白い作品にはなったが、ここまで人気がでたか疑問に思う。もし本作のキャラが受け入れられるのであれば、この『死の回避』というドラマだけでもご飯二杯(2回のシリーズ視聴)はいける。
総じて、『タイムリープ(科学)』と『死の回避(ドラマ)』の2つの要素うまくからめ最終話でみせる伏線回収の爽快感は恐悦の極みです。この作品には愛と狂気がつまった素晴らしい傑作です。
ここで一旦レビューを終わらせていただきます。
ご拝読有り難うございました。
以下は作中の疑問点やポイントをまとめてます。完全なネタバレに
なりますので、興味のない方は無視して下さいましm(_^_)m。
■本作の謎とポイント
{netabare}
Q1:世界線はパラレルワールドなの?それともアミダくじみたいなの?
A1:少し違います。パラレルワールドとアミダくじを混ぜた様な世界です。
世界には必ず1つの世界線しか存在せず、何かをきっかけに違う世界線
に移動し、その世界線にあわせて過去や未来が辻褄があう様に
改変されます。そのため今までいた世界線や他の世界線は、
『存在していた世界』もしくは『存在する可能性のある世界』として
認識され存在しない事になります。世界線の移りかわりはざっくり
下表にまとめたのでご参照ください。
Q2:物語序盤で初めて岡倫がDメールを送信した時に世界線が変わって
しまったのはどうして?
A2:最初に送信したDメールをSERNが傍受しタイムマシーンがつくられて
しまった事からSERNが支配するα世界線(下表②→③)に移動して
しまいました。
Q3 :α世界線ってどんな世界なの?
A3 :どんなに小細工してもまゆしぃが死亡し、SERNが世界支配する
世界線です。下表のα世界線(A1~4)の未来の結末をみても分かる
とおり、何をしてもまゆしぃ死亡とSERNの世界支配という結果に
収束します。
Q4:β世界線ってどんな世界なの?
A4:クリスが刺殺され第三次世界大戦が発生してしまう世界線です。
(第一話の世界線です)作中でも説明がありましたが、中鉢博士が
クリスから奪ったタイムマシーン論文がロシアに渡ったことで
世界各地でタイムマシン開発競争が激化し、過去改変する恐れのある
各国の疑心暗鬼から第三次世界大戦になったと考えています。
この世界線でも何をしても絶対に第三次世界大戦が発生するという
結果に収束します。下表のβ世界線(B1~2)をご参照ください。
Q5:23~24話で岡倫がムービーメールをみれる様になったのはなぜ?
A5:岡倫が一度目のクリス救出(誤って刺殺)に失敗した事で
ムービーメールを作成した未来の岡倫と同じ世界線に移動した事で
みれる様になったと考えています。下表⑮→⑯をご参照下さい。
Q6:24話でクリスの死亡偽装に成功したけど、結局は過去の岡倫が
初Dメールを送信したらα世界線に移動しちゃんじゃないの?
結局ループしちゃうん?
A6:はい、『過去の岡倫』はα世界線に移動してしまいます。
しかし救出にむかった『現在の岡倫』はタイムトラベル(体ごと過去に
移動)しており既にα世界線を通過してきた同じ経験が既にあるため
『現在の岡倫』には世界線変動の影響はありません。『過去の岡倫』
が『現在の岡倫』と同じ経験をするだけです。
Q7:そもそも初Dメールをなかった事にしてしまえば全て解決じゃないの?
A7:初Dメールを取り消すと、そもそもα世界線が存在せずクリス救出に
むかった『現在の岡倫』も存在しなくなってしまう事、いわゆる
タイムパラドックスが発生する事になるため初Dメールを取り消す事が
できませんでした。またタイムパラドックスが発生した場合、β世界線
に世界が固定されてしまうのでStainsGateに到達する可能性も全て
消えてしまい第三次世界大戦勃発が逃れられない運命として確定します。
Q8:StainsGate世界線ってなんぞ?本当に大丈夫なの?
A8:まゆしぃぃもクリスも生存し、SERNの世界支配も第三次世界大戦も
起こりえない究極の世界線です。しかし、StainsGate世界線でも
問題が発生します・・・続きは劇場版負荷領域のデジャブで!!
余談:本物のCERNで人型ゼリーがギフトショップで販売されているそうな。
これはゲル人間ではないのか?やっぱり彼らは・・・ww。
http://asnyaro.blog129.fc2.com/blog-entry-459.html
■シュタゲ世界線遷移表(のり塩脳内・・・)
※縦軸:世界線(α世界線:A1~A4)(β世界線:B1~B2)(SG:StainsGate)
※横軸:時間軸
※①~⑳:事態の遷移
過去<----------------------------------------------------->未来
B1:(★始)→(①助手死亡)→(②岡倫:初DM送信)->(中鉢露へ)->(WW3勃発)]
↓
A1:(助手生存)->(③IBN入手)→(④指圧:DM送信)->(まゆ死)->(SERN支配)]
↓
A2:------------->(⑤ルカ:DM送信)---------->(まゆ死)-->(SERN支配)]
↓
A3:------------->(⑥猫耳:DM送信)---------->(まゆ死)-->(SERN支配)]
↓
A4:[AKB萌消失]-->(⑦鈴羽:DM送信)→------→(⑧まゆ死)-->(SERN支配)]
↓
A4:(AKB萌消失)-->(⑨鈴羽:DM阻止)---------->(まゆ死)-->(SERN支配)]
↓
A3:------------->(⑩猫耳:DM阻止)---------->(まゆ死)-->(SERN支配)]
↓
A2:------------->(⑪ルカ:DM阻止)---------->(まゆ死)-->(SERN支配)]
↓
A1:------------->(⑫指圧:DM阻止)---------->(まゆ死)-->(SERN支配)]
↓
B1:(⑬鈴羽:TM到着)→→(⑭助手死亡偽装)→→(⑮岡倫失敗)->(WW3勃発)]
↓
B2:(⑯再挑戦)→→(⑰助手死亡偽装)→→(⑱中鉢論文焼失)-->(WW3勃発)]
↓
SG:(⑲岡倫&助手再会)→→(⑳まゆ生存)→→(WW3不発)→→(完★)]
色々と間違えておりましたらごメンタイコm(_^_)m
{/netabare}
重ね重ねご拝読有り難うございました。