退会済のユーザー さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
パラレルワールドに行ってみたいと思いませんか~♪
[四畳半神話大系]
薔薇色のキャンバスライフに憧れる【私】の物語。
12話で描かれる並行世界をやり直し後悔していく【私】。理論武装で固めたような、早口は本作の特徴ですが、そんな理論の裏は感情的でありその場の勢いで、極端な方向に走る。なんにでもなってしまえ!と言わんばかり突如スイッチが入るが、その感情をぶつける脳が無い。そこに悪友オズが毎度登場する。オズの策略にハマリ暴走する私が、お決まりパターンを面白くさせる。絵柄や舞台京都というオサレな雰囲気の中での暴走。1話から右肩上がりに暴走バロメーターが上がってゆく所が飽きず見れる所なのかもしれない。
基本オズと出会わなければ、こんな事にはなっていないと【私】はいつも解釈しているのですが、オズがいたからこそ、【私】はドス黒いキャンバスライフを謳歌できるわけで、一人じゃなにも出来ない野郎。ただこのオズ。私のエピソードを面白くさせているだけではなく、オズ自体が面白い奴で、本作に出てくるキャラクターを手のひらで転がすように、手を変え品を変え、思いもつかない暴挙や、実はそうだったのねみたいな、伏線と余韻を感じさせる活躍ぶりで、後半になってくると愛着まで湧いてくる始末の悪いキャラクターと感じた。
ただ、不思議なのは【私】の目指す薔薇色キャンバスとは何だったんだろうか。女にモテたいとか言いつつ、そこら辺の女に文句を垂れているし、硬派な青年像に憧れてはいるものの、いつも斜めに構えている。理想が高く頭でかっちなくせに、自分の事を理解していないんじゃないかと、、、
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・私の最終的なある種の悟りみたいな心情になってみたい
12話にわたって並行世界を体験した【私】は充分楽しい、キャンバスライフを送ってきたと悟る。本作はその後あっけなく幕を閉じるわけですが、ぼくは【私】の最終的な心境になってみたいと強く憧れます。【私】は青春パワーMAXで駆け抜けた並行世界で、お腹いっぱいになる程、青春を謳歌し、もし自分があれだけの体験をしたら楽しくてしかた無いと思う。そしてむかえる最後の心境は、清々しい程輝いていて、それでいて自己を肯定出来た瞬間であったと思う。そんな経験はマジで体験してみたいと思うものです。多分【私】のその後は出来たヤローに生まれ変わっているはず。