momomax さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
忘れがたい印象的な作品でした。観て良かった。
凄い作品だなぁ~!!
先が気になって、1日で全話一気観しました。
惨殺シーンも多く、人間の性、醜悪な部分を
これでもかって見せつけられ、胸が苦しくなる鬱アニメですが
物凄い印象深さで、忘れられないアニメになりました。
メインは数名居ますが沢山の登場人物でなる群像劇です。
『十二国記』の小野不由美の小説が原作のホラー。
小説、漫画、アニメと相違点が多々あるようです。
原作未読。
{netabare}
屍鬼(吸血鬼)と人間の壮絶な戦い。
屍鬼(吸血鬼)が生きるために必要なのが、
人間の血というのは切ないけど
安住の地を求め、仲間(実際の扱いは奴隷のようだ)を
増やすと称して村人全員を殺そうとするエゴイスティックさは酷い。
血を吸われ死亡後に蘇生した者を「起き上がり」と呼び
屍鬼(吸血鬼)となって、新たな犠牲者を増やしていく。
「起き上がり」しないも者多くいた。
「起き上がり」した者の苦悩が痛々しい。
屍鬼(吸血鬼)になってしまった故に、親友を殺す。
自分が生きるために!
生への執着と自責の念で苦しむ武藤徹は可哀想だった。
起き上がりとして蘇生後も他者の血を吸う事を拒否し、
飢餓と闘う国広律子は聖人のような心と強い信念の持ち主で
ダイエットすらままならない私が同じように出来るとは思えない。
狩るものと狩られるものが逆転する後半は
人間の狂気の悲しさ、虚しさ、醜さに打ちのめされる。
でも、極限状態になったとき、自分自身どう居られるだろうか。
後半の人間たちも、充分、『鬼』だった。
集団で歌を歌いながら死体を処理する様が日常的でぞっとした。
{/netabare}
観終わって、人間の醜さが露にならない
平和な日常が続くことを切望しました。