「おおかみこどもの雨と雪(アニメ映画)」

総合得点
85.0
感想・評価
1831
棚に入れた
9989
ランキング
258
★★★★☆ 3.9 (1831)
物語
4.0
作画
4.2
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

子どもを守る母の強さ。子育てってまさに人生…。

「時をかける少女」「サマーウォーズ」で有名な細田守監督の作品。

ずっと見たいと思っていて、ようやく見ることができました。


●ストーリー
花(はな)は東京のとある大学の学生。

大学の講義で出会った不思議な魅力の男に惹かれる。

男が明かした自信の秘密は、自分がおおかみおとこであること。

彼の正体を知っても気持ちが変わらない花は、やがて子どもを授かり、出産する。


花と”彼”(作品の中で名前は出てきませんでした。)の出会い、そしてその子ども「雪」と「雨」の成長がこの作品の軸です。

見ながらずっと思っていたのは、「母は強し」ということ。

子どものことを想い、守るために尽くす花には頭が上がりません。

辛いこと、悲しいこと、どうしたらいいかわからないこと、誰かに頼りたいこと、泣きたいこと、たくさんあっただろうな…。

そんなときに”彼”がいたらどれほど救われただろうか。

辛いことが、幸せに変わることもあっただろう。

作中で花の弱さがあまり表現されなかったのは、語り部が娘の雪だからなのかな。

きっと子どもたちの前では、涙や弱さを見せなかったのだろう。

そんなところにも花の強さを感じます。


●雨と雪
長女・雪と弟・雨。

性格が正反対の2人。

2人が生まれてから、少しずつ大人に近づいていく成長は、見ていて感慨深いものがあります。

そんな2人を温かく見守り、ありのままを願う花。

子どもって、いい意味で勝手に成長するんだな。もちろん、愛情は欠かせませんが。

大人が「こうなってほしい。」とあれこれ詰め込むより、私は花のスタイルのほうが好き。

生きていくうえで大切なことは教えるけれど、生き方は曲げない。

そして、まるで愛情を込めて育てた作物のように、おひさまに向かってうーんと成長する2人が、私は大好きでした。


●描写
いい場面がたくさんありました。

「これは泣く…!」と思うような場面は少なかったんだけど、気づいたら涙がこぼれている…という場面がたくさんありました。

人の温かさっていつ触れてもいいもんだな。

全体を通して私が特に印象深いのは、2つ。

【”彼”のことを想ってため息をつく花】
出会って間もないころ、ふとした瞬間に上を見上げてため息をつく花が数回描かれています。

これは…まさに恋の症状…!

言葉には出さないけれど、そういう細かな心情表現大好きです。

【雪山ではしゃぐ親子】
田舎に引っ越してきて初めての冬。初めての積雪。

飛び出す雪と、雨と、それを追いかける花。

雪山の盛り上がりのクライマックスシーンは、きっと親子にとってとても幸せな瞬間だっただろうな。


●まとめ
職場でおめでたが多くって、妊婦さんのお話や、出産経験のある先輩からいろいろと話を聞く機会が多い最近です。

みなさんあまり表には出さないけれど、言葉で話す以上のしんどさがあるんだな…と花の妊婦生活見ていて思いました。(個人差もあるみたいですけどね。)

そして出産経験談を聞くたびに震え上がっている未婚集団(私含む)です。笑

いやいや…世の中のお母さんはマジですごいですよ。尊敬です。

家族の絆で感動できるものが見たいなら、ぜひこの作品を。

また、これからお子さんを授かろうと思う夫婦には特におすすめな内容かな。

すべての命に幸せな未来が訪れますように。

投稿 : 2014/06/07
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サンキュー:

33

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