にゃっき♪ さんの感想・評価

3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

higher and higher

作画やギャグなどに昭和を感じさせる熱血バトルアニメ。
サブタイトルは歌謡曲のタイトルからですが、かなりマニアックな作品もあって驚きました。

父親を殺された女子高生、纏 流子(まといりゅうこ)は、死の真相を求め、鬼龍院皐月(きりゅういんさつき)の支配する本能字学園に乗り込みます。生命戦維という生きた繊維で出来た、話すセーラー服の鮮血(せんけつ)を相棒に加えた流子は、生命戦維をめぐる世界規模の陰謀に巻き込まれて行きます。

すぐにど根性ガエルのピョン吉が思い浮かぶ、鮮血ですが、その声は流子にしか聞こえません。満艦飾(まんかんしょく)一家のキャラデザは、ど根性ガエルに似ているように感じましたが、流子と皐月のキャライメージは池上遼一のコミック「男組」の流全次郎(ながれぜんじろう)と神竜剛次(じんりゅうごうじ)でしょうか。
かなり好き嫌いがはっきりする作品かもしれませんが、流子と皐月の因縁に絡んだ謎が明かされる後半戦はそこそこ盛り上がりますので、期待してよいと思います。セル画とCGが共存していますが、あまり違和感を感じさせなかったのも良かったですね。

実のところ、個人的にはバトルに余計な異物が混ざっているようで、何度も視聴を中断させられました。
そもそも主人公を女性キャラにして、露出度の高いコスチュームにしないと予算調達も無理だったのでしょうか。
手痛くやられたはずのキャラがすぐに復帰したり、修行やら特訓もなく何度も覚醒してパワーアップするのも興をそがれました。序盤のバトルで倒したボクシング部やテニス部のキャラが使い捨てで、不要な話になっていますが、彼らを仲間に加えるような展開ならもっと楽しめたような気がします。
バトルが毎回クライマックスのような演出のうえ、説明の台詞が多過ぎますし、ボス戦がやたら長いRPGのようで疲れました。

いずれにしても、他の作品では代替が不可能な魅力を持った作品ですので、冒頭だけでも視聴してみて判断されることをお薦めします。
流子や皐月のコスプレですが、ググってみるとけっこう勇者がおられるのですね。惜しみなく拍手をおくりたいと思います。