ぽぽんぷぐにゃん さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
10年に1度の名作そして問題作
このアニメは放送前から、スレでは見え見えの名作として期待されていた。理由は二つある。
一つ目は虚氏が今冬に放送した「魔法少女まどか☆マギカ」が本作と1、2(良い意味で)を争う出来だったからである。残念ながら話が長くなる為に詳しくは紹介できないが、ファン達のボルテージを上げるには充分過ぎる程であった。
二つ目は「原作」そのものが元々PCゲームで、そして2009年の名作にノミネートされた作品であるという事であった。アニメ化にあたり問題となる要素は修正するとの事だが、どうせ蛙の子は蛙であろうとの予想が主流だった。
この二つの事からいやが上にもファンの期待は膨らんでいった。そしてその結果は、我々の予想の遥か斜め上へ突き抜けてくれた。
このアニメは難解なシナリオなど多くの難を抱えていたが、以外にも批判名少ない。まさか難解もので名作が出るとは誰が予想できただろうか。
科学ものアニメやドラマの代表格である禁書目録&超電磁砲、ガリレオ、スターウォーズですら裸足で逃げ出すようなクオリティが盛り沢山である。
ついでに名言も一部お披露目しよう。
「エル・プサイ・コングルゥ」
「失敗した」
ここまで来ると、本気で実写ORドラマ化して欲しいものである。
このような要素が日に日に発見され、ある者はファンになり、またある者は唸りあげた。だがしかし、鍛えられた一部のファン達は黙々と視聴していたのである。そう、その日が訪れるまでは。
最終回の日、このアニメの事実上の続編となる劇場版が発表されたのである。
「今時風の子供向けアニメだな」と自嘲的に嘆いていた一部の人間はこれにはさすがに激怒した。なにせ本当に劇場版はアニメ版と品質が変わらないと判明してしまったからだ。
アニメを解析してみると、決してアニメでは意味不明な情報が発見され、なるほど確かに劇場版の前半戦を見ていたという疑念が生まれても仕方がない。
ひょっとしたら子供向けの世界では常套手段だったのかもしれない。しかしここは深夜の世界である。もし本当に未完成品を故意に放送していたとするなら、あまりにも常軌を逸した行為ではないだろうか。
振り返ってみれば、「電波を極めた作品」というある意味最低の行為ではあるが一応深夜の常識内で争っていた2011年のアニメであったが、そこにゲーム出身でゲームのノリをそのまま持ち込むという規格外のモンスターが出現し、やりたい放題をやり尽くして今年の深夜アニメは幕を閉じた。オリジナルアニメの一作「花咲くいろは」も最後まで健闘をしたが、惜しくもまどかやシュタゲの前に敗れ去った。
「ドラはあくまでもドラに過ぎない」といわれるが、「ドラも集めまくれば役満」と言う事実をファンに突きつけたという意味では大きな役割を果たしたとも言えなくもない。