「魔法少女まどか☆マギカ(TVアニメ動画)」

総合得点
90.9
感想・評価
10593
棚に入れた
37485
ランキング
45

田中タイキック さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

右から左へ受け流す~♪

先日ある記事を見ました
なぜスーパーマリオをはじめとする横スクロールアクションは左から右に進むものが多いのか
ある大学の物理学者が言うには人間の脳というのは左から右への動きを好む傾向にあるんだそうな
その根拠にアートの世界の慣習によるものだと説明しています
動きのあるものを描くとき、左から右に描くのがアートの慣習の1つ
人間の脳みそには初めから左から右へというバイアスがかかっているという論でした

GIZMODO
なぜスーパーマリオは左から右に走るのか?
http://www.gizmodo.jp/2015/03/post_16726.html


そこで疑問が
アニメのOP・EDは右から左に走っているのが多いのは何故か

今回はこれを『魔法少女まどか☆マギカ』をモデルケースにして考えてみました

というのもこの『魔法少女まどか☆マギカ』という作品
OPはまどかが右から左に走っていきEDは逆に左から右へと走っていきます
曲調や色彩の違いも対照的で明確な演出の意図が見えることが分かります


【映像のロジックは「←」右から左】

最終防衛ライン3というブログ様から引用

http://lastline.hatenablog.com/entry/20080329/1206781018

これによると物語というのは舞台の上手(かみて)から下手(しもて)へと進むのが一般的だという
観客(視聴者)から見て右側が上手、左側が下手
舞台では基本的に主人公が上手にいて敵役は下手にいる。主人公は右から入場し左から退場していくのが原則なのだそうです

また日本の小説や漫画も同様に右から左に読むもの
つまり右手には過去、左手には未来があるとも書いてあります

キャラクターが右から左に走っているのは未来に向かっていると考えられます


【左右への移動は異なる意味を持つ】

富野由悠季 著 映像の原則をまとめたブログ様 HIGHLAND VIEW 【ハイランドビュー】から引用

http://highlandview.blog17.fc2.com/blog-entry-200.html

これによると左右で異なるイメージや関係性があると書いてます

上手にはポジティブな要素
・安心
・受け入れやすい
・強大な敵
・大きい

(←)右から左の動き
・普通、当たり前
・自然な流れ
・短い、早い

下手にはネガティブな要素
・脅威
・恐怖
・悲しい、苦しい
・虐げられているもの

左から右の動き(→)
・上昇志向
・逆行する
・勝利、希望へ

これらの要素をまどか☆マギカのOP・EDに当てはめていくと
OPで右から左に走っていくまどかは強大な敵に立ち向かっていく魔法少女物のごく自然な流れ
EDで左から右に走っていくまどかは脅威や恐怖から逆行していく様

という風にすると案外しっくりきました

まどか☆マギカに関しては走る方向以外にも色々意味のある演出がありそうです


アニメのOP・EDでキャラが右から左に走る理由をまとめると
演劇舞台の上手、下手に由来するものであり
キャラが左右どちらにいてどの方向に行くのかでイメージや意味合いが変わってくるということ


じゃあ前後の移動にはどんな意味があるのか
右を向いてるのに視線は左を見ているのはまた違う意味があるのか
という新たな疑問がわいてきましたがそれはまた別の機会に


今回、キャラクターの向きや移動する方向に関して調べていたら実に多くの記事が出てきました
調べていくうちに分かったことは映像演出においてキャラの向きや方向を考えるのは基本中の基本であったということ
私は普段ぜーーんぜん意識していませんでした
こういうのを意識するとまた違った視点でアニメを見れるのかもしれませんね


最後に色々な方向に走るアニメのOP・EDをまとめた記事を

サビになったら本気出す!OP-EDで走るアニメを比較。
http://oreore.red/run-anime




え?こんなんレビューじゃないって!?





そこはまぁ…「右から左」へ受け流してください

投稿 : 2015/03/20
閲覧 : 476
サンキュー:

23

魔法少女まどか☆マギカのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
魔法少女まどか☆マギカのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

田中タイキックが他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ