Kikuta さんの感想・評価
2.6
物語 : 2.0
作画 : 1.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
消化不足
多く死ぬといっても主人公含めて皆殺しとなるダンバインや人類滅亡し子供や恋人の首が吹っ飛ぶイデオン、主人公は辛うじて生き残っても発狂して終わるZに比べればそれほど多く皆殺しの富野にしては死んでいないかも(笑)
この作品の場合は感情移入する前に登場人物が死ぬ事が多く、にも関わらず主人公は人一倍悲しんでいるので、パターン化された悲しみの演出が滑稽に見えてしまうのが前出の作品との違いですかね。
また登場人物達の行動原理に説得力が欠けるものが多く、悲劇なのに悲しむ以前にツッコみたくなるシーンの方が多くあります。
制作の舞台裏から察するに、鬱状態の監督が個人的な恨みを作品にぶつけてるようなので唐突な展開が多くなっています。本人も分かっているからこそ、大嫌いな作品としているのでしょう。シュラク隊や水着の女部隊なんて女性を出せば視聴率を上げれると提案したシナリオライターへの報復でしょう(笑)
イデオロギーの衝突というより、実体の掴みづらい新興宗教を敵にしたので物語に厚みがでない、低年齢向けに現実離れした優等生の少年を主人公にしたため、大人のエグいストーリーから主人公が浮いてしまいいかにも2次元のお話になってしまったのがこの作品の致命的な欠点だと思います。
量産型ガンダムは良いと思いますが、ブーツが簡単に撃ち落とされるのを見せられると合体する意味が見出せなかったのは残念というかオモチャ屋への監督の復讐ですかね。それでも戦闘シーンは敵MSのデザインを除けば良いものが多かったと思います。
作品としては鬱展開といっても前出の作品にあった人の業の深さが描写不足で主人公が現実離れしているためか、あまり心に残らない残念な作品でした。