ゼルミナ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
富野ドラマはやはり素晴らしい!
2019年4DXで再観。
思いのほか面白かった!
と、言うかこんなに濃密な人間ドラマが展開されているとは、正直忘れていた。
リアタイで鑑賞した他に、20代、30代でも観ているはずなのだが…その年齢になっても自分の鑑賞眼はまだ甘かった、という事か(笑)
偉そうに言っておけば、行間を読む力がないと面白くない作品だという事。
台詞の単語にこだわるではなく、台詞と台詞の間にどういう思考があって、この言葉が出てきたのか、を妄想する力が必要と言えば良いかな。
(無論そこに「正解」は無い。)
本作の登場人物は、憧れたり萌えたりするようなキャラクターではなく、(言い切った!w)それだけにヒューマンな魅力に溢れていると思う。
考え方の偏りや、選択の失敗、恣意に満ちた行動などを見せられながら、不思議と苦笑めいた共感を感じてしまう。キャラクターが「生きてる」と感じる。
結果、そのキャラクターたちが織り成す物語に重厚さをあたえるのである。
登場人物をアイコンとして売り出すには向かないかもしれないが、この「ドラマ感」は、アニメが数多ありといえどもそうそう味わえる物ではないと思う。
まさに富野由悠季ここにあり、という感じか。
まぁこのドラマの「重さ」は”ガンダム最終章”として制作されたから、というのも忘れてほしくない要素ではある。(結果としてそうはならなかったが、リアタイではそう宣伝されていたのだよ、お若いの。)
もちろん、MS描写のカッコよさは全ガンダムの中でも屈指。
ディティールにカッコよさが宿ると信じる昭和ヲタクにとっては極上の作品である。νガンダムほんとカッコいい。
「ガンダム」という作品群から何作かピックアップするとしたら、絶対に漏れてはならない作品だと思う。
若い方にも是非みてほしいぞ!