れんげ さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 2.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
【松本人志】原作の映画……じゃなくてアニメ
バラエティ番組、『ダウンタウンのごっつええ感じ』内で1994年に放送された、松本人志原作アニメ。
1話約3~4分の全7話。
本作のコンセプトは「普通のアニメでは出来ないことをやろう」だったそうです。
事実その内容は、その可愛らしい?絵柄とは裏腹に
「残虐でグロテスクな殺人」
「過度な下ネタ」
「有名芸能人を痛烈にイジる」
といった、今では決して放送出来ない内容に満ちておりました。
オープニング曲を歌ったのは、当時ミリオン歌手であり今や大女優の篠原涼子さん。
本作を知らない方でも、もしかしたらサビの
「きょうふ~~の、キョーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「もうええわっ!!!!!!」(←浜ちゃん)ーーーーーーちゃん♪」
に、聞き覚えがある方もいるかもしれないですね。
その内容による多大な苦情から?7話で打ち切りとなりましたが、幼少期に見た私としては今現在では伝説の番組と呼ばれる「ごっつええ感じ」の、ひとつの真髄を見たような気さえしています。
まぁ、よくここまでメチャクチャなことが出来たものです。
では、その内容をちょこっと解説していきましょう。
(※過激な内容を含みます。)
{netabare}
お化けのキューちゃんに酷似しつつも、異常に目付きが悪い「キョーちゃん」が、一緒に住んでいる友達のシンイチ君と仲良く過ごす、というのが基本ストーリーです。
このキョーちゃん。
目付きだけでなく、出っ歯にモヒカンであったり、人の言葉は理解出来ても自身は咆哮のように鳴くことしか出来なかったり、歩く際はヌメヌメとした音を立て足跡には妙な液体が滴り落ちていたり、その出で立ちは化け物そのもの。
そして、シンイチ君が大好きなキョーちゃんは、シンイチ君の希望を叶える為や彼に不快な思いをさせる相手に対し、容赦の無い暴力や猥褻行為を繰り広げるのです。
とある電器店の店員は、キョーちゃんに顔面を片手で砕かれた後アイロンで綺麗にされ
とある女子プロレスラーは、張り手を食らった後に乳房を吸われ
とある大物紅白歌手は、その大きな鼻から体内に入られて中から爆発され
とある朝まで生テレビのコメンテーター達は、キョーちゃんの脳天から飛び出したガトリングガンで蜂の巣にされ、
とある笑点の出演者達は、キョーちゃんが懐から取り出した巨大なナニ(モザイク加工)で、小便まみれにされたり………と。
改めて文字にしてみましたが、本当にメチャクチャですね(苦笑)
それを見て、平然と
「キョーちゃん、そこまですることないだろ~。」
で済ませるシンイチ君も含めて、作中まともな人間は一人もいません。
しかし、少なくとも異質という意味合いと、今ではどこのアニメ製作会社も出来ない強烈なブラックジョークが込められていることは評価したいです。
{/netabare}
実際、好きな人にはたまらなく笑えることでしょう。
私は、笑いの一つの表現として肯定派です。
ただ、上記の文を見て合わないと思った方には、見ても最早嫌悪感しか抱かないかと思います。
これまで、ビデオ化やDVD化をされてきた「ごっつええ感じ」ですが、そのどれにも本作「きょうふのキョーちゃん」は収録されていません。
今年発売される完全版DVDにも、恐らく収録されないでしょう。
ただ私には、記憶の片隅に強烈に印象に残る、そんなアニメ作品でした。
読んでいただいてありがとうございました。
◆一番好きなキャラクター◆
『恐本キョーちゃん』声 - 不明
◇一番可愛いキャラクター◇
『恐本キョーちゃん』声 - 不明
ちなみに作中、ダウンタウンの2人も出演されています。
人格者的に演出され、異常な輝きを放ち美女のファンに取り囲まれる、松っちゃん。
(声は、なんと子安武人さんwww)
それに対し、
過剰に野卑な人格に演出され、ブスのファンに取り囲まれている、浜ちゃん。
最後は、浜ちゃんがキョーちゃんに巨大な糞を脳天にされ、押し潰されるというものでした。
ホントやりたい放題やなwww
こんなことをし合える「ダウンタウン」と、それをまかり通した「ごっつえぇ感じ」が、ボクはずっと大好きです。