にゃっき♪ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
envy is more irreconcilable than hatred
舞台は20世紀の初頭のイギリスのヴァルプルギス王立学院。
魔法が存在する世界で、魔力を使う人形使いが、それぞれの自動人形(オートマトン)を操りバトルを繰り広げますが、女性キャラが主人公の周りに集まるハーレムがメインと考えてもいいかもしれません。
オートマトンは人型だけでなく動物やロボットのように様々で、主人公の赤羽雷真(あかばねらいしん)はオートマトンの夜々(やや)と共に、兄でありながら一族を皆殺しにした赤羽天全(あかばねてんぜん)に復讐を果たすために日本から留学してきます。
マグナスと名乗りトップの成績にいる天全と戦うためには「夜会」を勝ち上がらなければなりませんが、夜会に出場できるのは成績優秀な100名の手袋持ち(ガントレット)だけで、夜会の開催日が迫るなか、試験の成績が下から2番目(セカンドラスト)だった雷真は夜会に出場する事が出来るのでしょうか。
雷真は物語シリーズの阿良々木くんと同じようなお節介キャラで、頼まれもしないのに女性を助けずにいられません。阿良々木くんと違っているのは、他に確固たる目的があるはずなのに寄り道をする事、自分にしか出来ない事でなくても首を突っ込む事、女性に迫られても糞まじめに拒絶する事でしょうか。他人のために命を懸ける真っ直ぐな性格の好漢と言えなくもないですが、変態さんの方が好きな私は、あまり好感を持てませんでした。
オートマトンと人間の線引きがよくわからないのですが、メインヒロインの夜々は、雷真に毎回のように結婚を迫る、嫉妬深いキャラです。ハーレムメンバーが増える度に同じような展開を見せられるのは、流石に食傷気味になります。
4回ずつ3つのエピソードが放送されましたが、エピソードごとに主人公に好意的なハーレムメンバーが追加されます。追加のペースが早く、食事の最中に追加注文が勝手に届くような感じです。バトルパートで、雷真はどうやら頭脳的な戦い方をしているようなのですが、設定が複雑で、勝利しても何で勝てたのか私にはさっぱり理解できず、置いてきぼりにされたような気分で視聴してました。
1クール終わっても物語の進行は夜会が始まったばかりで、上位13名のラウンズは半分も顔見せが終わっていません。
夜会は4年に一度開かれ、下位者から順番に参戦していくロイヤルランブルと呼ばれる特殊な形式で行われています。次の対戦者が参戦するのは、アメリカのプロレス団体であるWWEが主宰するロイヤルランブルでは60秒か90秒ごとなのですが、この作品では一日ごとであるうえ、上位者は必ず決まった日に現れる必要もないようなので、終わるまでに何日かかるか見当もつかず、続編が延々と続きそうな気もします。
要するに設定やキャラが気に入って、展開が気になる方に、原作のラノベを買ってもらう販促アニメなのでしょう。個人的には難解で中二病全開のような専門用語を苦労して理解する気にもなれませんので、キャラを眺めるだけに留めたいと思います。