くし さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
音楽で演出する素晴しい綺麗なラブストーリー
この物語は主人公の千秋とヒロインののだめが音楽家を目指して繰り広げる音楽ラブストーリー。
この二人以外にも同じく音楽家を目指す仲間たち、教授、著名な指揮者ほか、愉快な登場人物も豊富で楽しい。仲間たちの恋愛劇も垣間見れるが、全て爽やかで楽しげな恋愛劇になっていて、観ていても凄く面白い。
また何と言ってもこの作品には数十曲以上のクラシック音楽が登場する。一曲あたりの時間も充分に長さが有り音楽としても堪能できる。
私は音楽にさほど詳しい訳でも無い。だが音楽は大好きだ。
曲が登場するたびに、この曲の成り立ち、情景、深い思いなど親切に解説され、より理解して心地よく音楽を聴かせてくれる。
視聴の際は、できる限り良い環境で音を再生しながら視聴すれば、この作品の素晴しさに拍車をかけるだろう。
何も知らない私だが、いつの間にか長年音楽に携わってきたような錯覚を体験した。
間近で聴く。一緒に参加する。奏でる心境を体感出来る。
広がる旋律、飛び跳ねる音階、一曲一曲にこの感覚がもれなく付いてくる。
さて、この物語だが、のだめカンタービレ。
のだめとはこの作品のヒロインの愛称、カンタービレとは音楽用語で歌うような豊かに表現することらしい。
のだめは楽譜を読む事が苦手で、自身な感覚で心のうちをまっすぐに表現するピアノ科の音大学生。
「うっぎゃー! ぎゃぽーん! ぎゃば! ぎゃぼ! ぎゃっびーん!」
これはのだめの感嘆文の一例だ。この楽しげな感嘆して発する言葉に「わっ!出た!」って、ワクワクするんだ。
コメディータッチでとても可愛く素直で愉快。
主人公の千秋はヴァイオリンを経て、ピアノを専修するが指揮者志望な天才的音大生。
自分勝手なピアノ演奏するのだめだが、千秋はのだめが内に秘めている天賦の才を感じ興味を持つ。のだめは先輩である千秋の指導をきっかけに
「先輩の背中、飛び付きたくてドキドキ♡…、これってFall in loveですか?」っと、先輩の千秋に恋をする。
彼の横にいたいから、付いて行きたいから努力するのだが…。
いやー、すごっく面白かったね。三角関係、どろどろ、一切無し!コメディータッチなラブコメでした。
1期音大、2期パリ、3期パリで成熟と話は続いて行くのだが、人を愛し育む過程と仲間との繋がり、音楽を自分の物にしていく過程、芸術につきものの才能と努力に因果する葛藤する姿、物語に無駄な休息を与えない構成が夢中にさせる。
また音楽に対しても、何百年も前に作られた曲が時代を越え、国境を越え、人を越え、そして人を繋ぎ、魅かれ合い、分かり合い、共感し合い、情熱を注ぐ。
この作品は音楽家を目指す男女たちを雄大な音楽で演出する素晴しい綺麗なラブストーリーでした。
本当に感動の連続で凄くお勧めします!!