退会済のユーザー さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
超久しぶりにシャフトの作品に感想を書くのですが・・・。
自分は、四大週刊少年漫画雑誌(ジャンプ・マガジン・サンデー・チャンピオン)で人気となった作品が苦手です!
元々、子供の頃から漫画は一切読まなかったので、熱狂的な作品のファンと化している友人達を見て、興醒めした事を思い出します。
友人達がファンと化している作品を調べてみると、「北斗の拳」だの「ドラゴンボール」だの「ONEPIECE」だの、やけに暴力的で無駄にダラダラと続く作品が多く、いづれも『週刊少年ジャンプ!』
ハッキリ言ってしまうと、自分は全く興味の無い「漫画」に友人達を奪われているような感覚になる訳ですよ!
遊ぼう!と言って皆集まっているのに、自分を除く他全員が漫画に夢中になったりする訳です。
つまらなくて自分は帰宅する訳ですが、友人達の中では「俺が付き合いの悪い、つまらない奴」となって行く訳で、自分の心情的にも漫画(特に週刊少年ジャンプ)が大嫌いになって行く訳です。
中高生の頃よりは偏見が無くなりましたが、あの頃の感覚を未だに少し引きずっているセイか、ジャンプのアニメと聞いた瞬間に興味を無くしてもおかしくなかったのですが、踏みとどまった最大の要因が『制作が「シャフト」』だったからでした。
そこで浮上した最大の懸念が、『シャフトの良さが損なわれるのではないか・・』という事です。
もちろん「ニセコイ」なる作品を自分が知っている訳も無く、ジャンプに対する悪いイメージばかりが先行していたのですが、この作品をシャフトがどう表現して行くのか?にも興味が湧いて来たので『視聴継続』となった訳です。
へぇーっ!最近のジャンプって・・・。
って思うような拍子抜けのするラブコメっぷりでしたが、そのおかげでシャフトらしさも削られてしまいましたね(汗)
よって、シャフトが王道ラブコメを作ったらどうなるんだろう?に焦点を絞って視聴する作品となりました。
結論から先に申し上げますと、ジャンプお得意の「新キャラ投入による引き伸ばし」さえ無ければ、実に面白い作品であったという事です!
そう考えると、許せたのは「誠士郎」の投入までで、「万里花」投入時には正直『あーっ、始まったぁ(汗)』と思い、若干引きました。
原作はまだ続いてるんでしょうし、もし2期が有って新キャラ続々投入なんて事になったら、自分は確実に断念するでしょう!
そう考えると、個々の思惑とその心理描写、「るり」が仕掛けるドタバタのコメディタッチとの『絶妙なバランス』が、自分には1番面白かった部分ですね!
という事で、この作品で1番好きなキャラクターは『宮本 るり』という、自分のひねくれた性格が滲み出た結果になりました((笑))
それより何より、あまりシャフト制作の作品の感想を書いて来なかったので初めてなのですが、自分は『シャフト独特の演出』が好きで好きで仕方がないのですよっ!!
まずは背景についてですが、細部に渡って作り込まれたデザインセンス抜群の美術設定ですよっ!
校舎の設計から廊下・扉の窓、壁やタイルのデザイン!手摺や金網のデザイン!ガラスの加工・デザイン!時計搭やシャフトの代名詞のスピーカー搭!机や椅子のデザインに至るまで、見ているダケで楽しくなるデザインの美術設定の数々!!
特に13話後半の雨宿りのシーンで登場した「公園の休憩所の屋根!」。良かったですよね!!
好きで好きでたまりません!!
作品全体の雰囲気を損なわないように、言葉遊びやパロディー・看板やポスター等での遊び心は、かなり控えめになってますが、それでも『シャフトが手掛けた作品である』という差別化は出来ていましたよねっ!
光やキラキラの使い方!シャフト独特のアングル!顔や目等、体の1部分への寄り・アップ!
シャフトならではの、心理描写をより強調する為にも効果的な演出は、盛りだくさんでした!
この作品での色彩設定で特に気になったのが、女性陣の肌色の設定で、上手くは表現出来ないのですが、なんか生々しいと言うか色っぽいと言うか、肌の色でエロさを演出してると言うか・・・。
なんか女性キャラの魅力を増す力が有りました!
あくまで自分の感覚ですが、ストーリーやシナリオと言うよりも、演出に引き込まれてしまった感が否めません!
あと、シャフト制作の作品と言って忘れてはならないのが、『劇団イヌカレー』の存在です!
本作品にはEDアニメーションのみの参加みたいですが、自分は劇団イヌカレーの手掛けるコラージュ作品が大好きです!
まどマギや俺妹の影響で、ClariS好きになってしまったので、OPは好きですし、EDもイヌカレー好きの影響で好きになりますよね♪
今回はここまでねっ!って感じの終わり方で消化不良ぎみですが、2期が有るのであろう事を期待して、良しとしましょう!
願わくば、これ以上ヒロインが増える事なく、10年前の約束と鍵の謎がスッキリ解決する事を祈ります(笑)
自分にとってシャフト制作の作品は、演出面を除くと「明暗がくっきり分かれる」場合が多く、荒川アンダーザブリッジやメカクシティアクターズは超苦手なジャンルです。
化物語シリーズは大ハマリしましたし、魔法少女まどか☆マギカは永久保存版にしてあります。
個人的に電波女と青春男は大好きですが、ささみさん@がんばらないは、絵や背景の質感は絶賛出来ますが、好きにはなれませんでした。
この作品はと言うと、原作を知らないので自分の勘違いかもしれませんが、原作の良さを上手く引き出していて輪をかけて面白くなっているのではないでしょうか?
結果オーライと言う事で、良かったのではないかと思います!
新房総監督は物足りなかったでしょうね(笑)