「市川春子『宝石の国』①巻発売記念PV(OVA)」

総合得点
計測不能
感想・評価
8
棚に入れた
45
ランキング
7902
★★★★☆ 3.4 (8)
物語
3.1
作画
3.8
声優
3.2
音楽
3.6
キャラ
3.3

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シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

市川春子作品『宝石の国』の約2分のPV

現在『月刊アフタヌーン』にて連載中の作品『宝石の国』のPVです。
作者は市川春子さん。以前に短編集『虫と歌』『25時のバカンス』を描かれています。
いずれも非常に静かで、悲しみを含んだお話になっています。

このPVは本作である『宝石の国』のちょっとした紹介になっています。
長さも約2分ほどのものです。声はなく映像と音楽のみです。
けれど、その短く限定された中でこの作品はその世界観と雰囲気を十二分に描いています。
『宝石の国』のおおまかな内容はこうです。

幾度となく崩壊の危機に晒されてきた地球。陸地はすでにひとつの浜辺ほどしか残っていませんでした。
生物はというと海へ逃げました。そしてそれらは無機物に転じ、再度浜辺へ打ち上げられたのが宝石たちでした。
人と何ら変わらぬ姿をした彼らはその美しさゆえに、物欲に飢えた月人たちから狙われます。
そんな彼らとの戦いの中で描かれるのは役立たずのフォスと、生きるに苦しむシンシャ。
彼らの葛藤と、そしてまだ明らかになっていない世界の謎が彼らを惑わします。そんなお話。

この映像では主にフォスとシンシャ、そして月人たちとの戦いのほんの一部がアニメーション化されています。
宝石である彼らのその色と輝きがすごく綺麗です。こんなふうに動くんだ、とちょっと感動しました。
バックにかかる音楽も素敵です。音に無駄がなく、正確に琴線を触れます。
声がない理由が何なのか分かりませんが、この雰囲気ならば無くて正解だと思います。
効果音のみのカットと短く紡がれた映像は静謐で、たおやかな印象を受けました。
昔の映画というと表現が曖昧ですが、そういった種の静けさや淡く残る悲しみがあります。
非常に洗練された出来です。

好きな作品なので少しばかり偏った文章になりましたが本作が良いことには変わりません。そこには自信があります(笑)
市川春子さんの他の作品もとても良いのでおススメです。
僕のプロフィールの部分にも少し紹介を書きましたので興味があればぜひ読んでみて下さい。
そして漫画の方にも手を伸ばしてみて下さい。

このPV自体はYouTubeに公式にあげられていますので良かったらぜひ。
https://www.youtube.com/watch?v=3pzIQ54cwiA

投稿 : 2014/05/18
閲覧 : 446
サンキュー:

6

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