けみかけ さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
煙にまくようなラストこそ好みの分かれるところだが、コレを見ずして志村貴子は語れず 【百合】を語る以前に【恋】を語れ
オイラは女性ではないので女性の友情というものを多くは語ることが出来ないが、この作品を「百合」の一言で終わらすのは勿体無い行為だと思う
この作品が描こうとしていることは、正真正銘の女性同士の友情、思春期少女の繊細な心理描写
そしてなにより、極々自然な、誰もが持ち合わせているであろう純粋な恋愛に対する感情(ココ重要)
まずアニメ化にあたりこの作品には三人の主人公がいて、各々の目線で物語が並行して進むことに注目したい
第1の主人公、万城目ふみちゃん
彼女は女性にしか恋心を抱けないがその反面に自分自身の恋愛願望にはすごく従順
恋敗れてもすぐに立ち直って、また別の恋に堕ちるを繰り返す
引っ込み思案な性格だけど、いざって時にアクティブな人の恋を描く物語。の主人公視点
次に第2の主人公、奥平あきらちゃん
彼女は古い親友としてふみちゃんや恋の悩みを抱えるクラスメイトを放っておけない世話焼き女房
女性同士の友情を描く物語。の主人公視点
そして第3の主人公、杉本先輩
彼女は序盤でふみちゃんと恋仲になるのですが、その胸のうちには引きずり続ける全く別の、、、尚且つ普通で当たり前なありふれた思春期女子の想いが実は秘められているのです
クレバーなのにナーバスな恋を描く物語。の主人公視点
同性同士の友情
と
同性同士の恋愛
をほとんど同軸上に扱う作品がたまに見受けられますが(なんちゃら6とかw)、そこはハッキリと別けるべきだと思います
そんな簡単に友達が恋愛対象になるわきゃないんです
友情が恋に変わるのであれば、然るべききっかけがあるでしょうしね
その点今作は、同性間の恋愛感情というものを特別視はせず、一般的な恋愛と同義として描いています
同性同士がドウノコウノと言う以前に、実はみんなどこにでもいる『恋する乙女』だというのが大前提なのです
恋に堕ちるとはすなわちこーゆーことだ!ということが明確に提示された作品なのであって、そこが見所なのです
だから「百合かよ」などと難しく構えず、普通に恋愛モノだと思って接するのが吉だと思います
最終回は纏まりこそを感じられるものの、まだまだ物語の続きを予感させる割りと今後どーにでもなるよーな終わり方で、「私達の恋はこれからだ!」的に寸断されてしまい若干拍子抜け
所謂「売れたら2期やります」っていうのプンプンしてて残念でした
カサヰ監督の作品はそんなんばっかな気がします;
その点以外は素晴らしかったです
映像的な面では、若手最強アニメタの田中宏紀さんが全11話中10話に登板してたり・・・
舞台となった鎌倉の背景描写も丁寧で、実在する高校ではないのですが、本当にアニメ通りの景色が広がってたりします
(聖地巡礼済み)
散々言っておいて最後になんですが、オイラが一番好きなキャラがポンちゃんだということはw
クラスのみんなには、内緒だよっ!w