手乗りラビット さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 2.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
偽りの神とは。
偽りの神に抗え。
このフレーズ、本当に良くできていると思います。序盤・中盤・終盤。それぞれこのフレーズの意味合いは大きく変わります。
原作がSF大賞受賞作というだけで見ていました。
はっきり言って2話目までで自分には合わず、これが先に述べたSF大賞~というのが無ければ早々に切っていたと思います。
全体的にどういう作品なのか分からずずっと見ていたのですが、急激に自分の中での評価が変わりだしたのが、瞬がいなくなってからの物語でしょうか。だんだんと物語の核に近づいて行くところなのですが、物語はおぞましい結果に近づいて行きます。そして最後、物語の真実に触れた時、なんとも言えない気持ちになります。私の場合、やっぱりそうだったのか…でした。思いはしたが、考えたくない結果というやつです
結局のところ誰の目線で見るかです。誰が正義とも言えません。
SFであるにも関わらず、何か非現実の物語でないような気がしました。本当に良くできた作品だと思います。
ただ反面、悪いところが結構目立ちます。
まず面白いと思えるところまでが長すぎる。我ながら後乗りでなく、放送期間中にリアルタイムで見ていたことがにわかに信じがたいほどに、中だるみする作品です。次に原作を読んでいないと分かりにくい場面が多いということ。SFならではの特有の設定や場面が多く、それについて視聴者に対してそれとなく分からせるような工夫もなく、「今これはどこにいるの?」とか「どういう状態?」というのが多かったです。某ネット動画サイトでは、「原作読んでないと、この場面は説明が少なすぎて分からない」とのこと。そういうのはちょっとなんとかしてほしい。そして一番気になるのは作画。明らかにキャラの画がおかしかったり、動きが不思議な回があります。それが気になりすぎて話が入ってきません。ある回においては、キャラクターの目がギャグマンガ日和のウサミちゃんみたいになってる回があります。最悪です。思わずクマ吉くんを探すレベルです。
とにもかくにも作品自体は最後まで見る覚悟があればすばらしい作品だと思います。ただ家族で見るのは…ちょっと控えた方がいいかもしれませんね。