絶対負政 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
主人公は「名探偵」で、それを裏付ける物語が凄く良く出来てます。
2012年春期アニメの良作です
高校生の折木奉太郎は、「省エネ生活」を送っており「バラ色の高校生活」を実は少し羨ましがっています。そんな奉太郎がと友人のさとしと腐れ縁の麻耶花が「何でも気になってしまう」千反田えるという女の子に出会い、いろいろな事が変わっていきます。
ここからは僕自身が奉太郎の凄さを感じた「名推理」と「つまずき」を語ります。この推理というのが、大きな刑事事件ではなく、「日常にありふれた不思議な養殖の謎」である事がまた凄いのです。
1話~4話・・・折木の頭の良さが分かったお話し
奉太郎の所属する羽目になった「古典部」に謎の「英雄談」が存在し、それが実は「えるの叔父」の事で「しかも幼い頃エルはその話で叔父に泣かされた」というのです。それについて、古典部で話し合います。仮説や推理を出し合って解決しようとします。最後折木のばんになり、実は何も考えていなかった折木は、トイレに行くふりをして皆の意見をまとめるのですが、その折木の結論は正解を叩き出します。
7話・・・個人的に、折木の推理力をまた尊敬した回
合宿に行くのですが、合宿先の姉妹の何気ない動作から「くびつり」の正体と動機を導き出します。この話で、自分は氷菓を完走しようと決めました。
8話~11話・・・折木も人間で、やはり限界があるのだろうと感じた回
先輩の推理映画に対し、「監督兼原作が途中で入院したので続きのトリックを推理てほしい」と依頼されます。そこで古典部は、依頼を受け、先輩達の意見や当日の様子を聞き込み推理していきます。ここで古典部のみんなはそれぞれの委員会や部活や補習に行ってしまい、奉太郎1人で考える羽目になるのです。1人でなんとか考え付いた奉太郎の結論は、先輩に受け入れられ、映画の後半を完成させる事になるのですが・・・試写会で、摩耶花にとんでもないミスを指摘されます『この映画、どこにも○○○が出てこないよ・・・?』奉太郎は自分の推理に欠陥があった事を認め、凄く落ち込みます。
12話~17話・・・やはり折木は天才で、バラ色の高校生活だと感じた回
文化祭が始まります。その時古典部の出し物「限りなく積まれた例のあれ」を何とかするべくみんなで奮闘するのですが、それはまた置いておいてですね、少し小さな騒ぎがおきます。『特定の部活から特定の物が無くなる』のです。最初はなんて事ない事件だったのですが、新聞部が取り上げて大きな話題になります。これを解決して古典部の知名度を上げ、例の物を売りさばく計画が進行します。
途中で学園祭の出し物「フードバトル」が始まるのですが、これも凄いいい話です。
これが終わると事態は解決に集中します。奉太郎も出来るだけ考えます。その時古典部のみんなも有力な情報を自然に提供してくれます。『かんや祭の歩き方』『クドリャフカの順番』『abc殺人事件』『夕べには躯に』このヒントから、奉太郎は事件の全貌を推理し、答えを導きます。しかもこれ、奉太郎は最初にこう言っていたのです。
『生徒だけで1000人、来場者を含めればそれ以上・・・そんな中からたった1人の犯人を見つけるなんて・・・・無理だ』
その無理を、奉太郎は解決してしまうのです。これは、推理小説や映画にまったく興味のない自分が全力で感動した回です。
僕が思うに、奉太郎には『仲間が集めてくれた情報をまとめて、推理する力がある』のではないかと思われます。
他にも、個人的には
第18話 連峰は晴れているか
第19話 心あたりのある者は
第20話 あきましておめでとう
がスキです。
それと、ネットラジオ「古典部の屈託」もやっていましたよ。おもしろいです。
だらだらと長くなってしまいましたが、興味のある方は是非見てみてください。