退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ややご都合的な人情劇
監督・今敏
脚本・信本敬子、今敏
原作・今敏
ホームレス3人組が拾った赤ちゃんを巡る人情劇。
ちょっとした偶然や綻びが重なり合ってピースが合い、失くしたものが見つかる奇跡。そういうの嫌いじゃないんですが、やや、ご都合的でした。
歳の暮れによく放映しているので、そんな時期の奇跡の話として温かいです。
今敏の鮮やかな場面展開と疾走感が、今作では地に足つけて「走る」ことに重点を置いていて、ちょっともどかしい。気持ちだけ一緒に走って疲れて。
終盤は主要人物の感情表現の会話が少ししつこい気がして、若干飽きてしまいました。しかしきっと、監督や脚本の方が人物達に感情移入していくらでも描き込みたかった事なんだろうな、という、キャラクターへの愛はヒシヒシと感じました。
みゆきちゃんのぶっきらぼうな喋りが何か懐かしく好きでした。痩せてかっこよくなったね。
ハナさん、「オカマだから人がよく情に厚く子供が好きで運はないけど愛嬌があり話上手で…」なんて、黒人は皆足が早いと思い込むのと同じくらい便利な理想を押し付けるのは、良くないか?と思いつつ、とてもいい奴でした。
ギンさん、だめなおっさんだったんだなぁー。困った男だ。退院後、取り返せるといいね。
音楽は鈴木慶一。所属のムーンライダースに「ニットキャップマン」てホームレスへの思い出を唄った曲があって、好きです。