青陽 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
信頼が命綱
自室の模様替えをしてるとき、ひと息ついて天井を見上げてふと思った。
天井も使えれば部屋が2倍広くなるのになぁ。
深く考えずに休憩を終えてまた作業に戻ったが、そんな発想を膨らませて練って物語にしていく人がクリエイターなんだなーとこの映画を観て思った。
逆さまになり空に落ちていく……?そんなアニメ観たことなかったのに、デジャヴを感じた。なんでだろうと思ったら
ムジュラの仮面、ロックビルの神殿が記憶に残っていたからだった。
ダンジョンの攻略途中で天地が反転するのだが、青空や星が輝く夜空が眼下に広がっているのはゲームながら変な感じだった。落ちてもそこまでキツイペナルティがあるわけでなし、実際に自分が落ちてしまうわけでもないのに、やたら慎重に歩いていたっけ。ゲームですら怖かったのにあんな異変が現実世界に起きたら高所恐怖症の人は生きた心地がしないだろう。人間は地に足を着けてないと生きていけない
『イヴの時間』を手がけたのと同じ監督ということで、テーマに類似性が見られた。
どちらも社会による教育の結果、洗脳に近いような価値観・常識を植え付けられていた。ロボットは道具、アイガこそ選ばれた民でサカサマの人間は悪
でも社会的に正しいとされてても、実は間違ってたり偏見だったりして。それが違う価値観の人に出会うことで明らかになって…。
自分の中の当たり前に囚われないこと。異文化、というか異なる価値観を持つ他者との相互理解が大切だと感じた。
ただ、イヴの時間と比べると
物語の舞台の広さが全然違うし、ストーリーを通して説明はされるものの
上だ下だとこんがらがりやすく初見だと世界観や物語の理解に頭を使ってしまう。そのため、上記のようなテーマに着目しづらくなっているかもしれない。まあボーイミーツガールの冒険ものとして観て楽しめるからいいけど。
悪役の声はどこかで聞いたことある ねちっこい声だなと思ったらスネイプ先生だったか!
ただ、物語として観てもやはりよくわからない箇所もあった。
空の先に地面がある。それは実はアイガの国民たちこそ空に落ちていく人々で、アイガこそが地下世界だったから。というのはよいが、なぜ重り付きのパテマたちがあれほどの勢いで空に落ちていったのに、天井の世界に辿り着くときに減速し、無傷で着地できたのかがイマイチわからなかった。理解力不足なのかな
わかる人いたらぜひ教えてほしいです!
音楽の評価
主題歌?EDの曲は良かったけど、ところどころで流れるメインテーマっぽい劇伴があまり良くなかったかな…
神秘性に欠けるというか、場面に対して少し悪目立ちしてる感じがして気になってしまいました。