にゃっき♪ さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
more than enough is too much (過猶不及)
法廷で弁護士や検事が攻防を繰り広げるところに魔法を絡めた斬新な作品かと期待して視聴しましたが、母親の冤罪を晴らすのが目的で、死刑囚の再審請求するのにわざわざ自分で弁魔士になった少女の物語でした。
主人公が史上最年少の弁魔士という設定が先にあり、弁魔士を目指した理由が後付なのは明らかで、刑の執行前に少しでも早く母親を助ける事を考えるなら、法廷に通って弁魔士たちの仕事ぶりを見学するなど、信頼できて有能な弁魔士を探すのが常識的な対応かと思われます。
魔術使いが存在する作品世界では、人間との共存の是非をめぐって魔術使いには派閥があって対立しています。彼らは一般人からウドと呼ばれ、差別の対象とされているようで、三審制裁判から弾かれた魔法廷ではいきなり死刑判決ばかりなのですが、納得できるような説明はありません。
魔法を使える犯罪者を取り締まらなければいけないのに、現場から魔法を使える人材を強制排除して、魔法廷の弁魔士たちが魔術使いばかりなのも理由がわかりません。どう考えても逆の方が理に適っています。突っ込んで楽しむ作品ならともかく、設定をもう少し煮詰めて欲しかったですね。
キャラについてですが、勝負服に固執する主人公には魅力はなく、むしろ普段と魔法廷でのギャップを演出した方が良かったのではないでしょうか。
彼女の事務所もメンバーが多すぎてまとまりがなく、いつかは活躍してくれるのだろうと期待した使い魔のカエル(声は若本規夫)は、主人公の身体をさわりまわすだけのエロ要員でした。魔法でロボットを作って戦わせたりするのも含め、余計な異物を詰め込みすぎた印象の作品で、出揃った段階で魅力を感じられるキャラがいればそれなりに楽しめると思いますが、あまりお勧め出来ません。