らしたー さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
吉田玲子が売れっ子なのも納得してしまう
OPがnano.RIPEでEDがZAQ曲とか、なんかしらんがとりあえず本気ですよ感がすごい。実際内容も良くて、100話あったら100話観てしまいそうな出来。
感想としては「やりすぎない」「甘えない」を徹底してる、というもの。
にゃんぱすーってのも、数えたらたぶん数回くらいしか言ってないんじゃないか。ときどき思い出したように炸裂する程度。これを1話に2回のペースでやられたら、れんげさんに対する印象もよくない方にシフトしていたんじゃなかろうか。
また、ことさらに田舎であることに自虐を重ねたりせず、東京からの転校生である蛍も、必要以上にカルチャーギャップを受けたりしない。田舎ネタを武器にしつつも、けしてやりすぎないのが心地よいし、意外でもあった。そもそも冒頭で、ここは田舎なの?という問いかけをキャラ自身がやってるのを見て、あ、そこから入る?と感心してしまった。
そして、甘えない。
この手の、メインキャラが4人とかいる作品って、往々にして「みんないっしょの場面」を優先して描きがちで、まあそれが一番面白くなるようにキャラを設計してるのだから気持ちは分かるのだけど、ちょっと集団掛け合いシーンに面白さを担保しすぎじゃないかと感じることもしばしば。
そこへいくとのんのんびよりは、4人いて2人ずつ組み合わせたら6通りのペアができるよねー、ってとこにわりと正面から取り組んでるように思える。4人いっしょのシーンでごり押せば安定してそこそこ面白くなるのはわかりきってるのに、そこに甘えてない。脇役まで巻き込んだ、キャラの組み合わせから生まれる新鮮な面白さを作り出そうと、かなりがんばってる。
そのがんばりは、観る側にとっては贅沢で余裕のある構成という印象に置き換えられ、ものすごーくくつろげる空間を生み出している(何が言いたいかってーと、田舎の風景が綺麗だから癒されるという単純な図式ではない、てことを声を大にして言いたいのです)。
吉田玲子が売れっ子なのも納得してしまう……。