ranice さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
君は物のために死ねるか?
これは主人公(古田織部)が「天下の数寄王」を目指す物語にて候。
おっさんばっか、しかも美形じゃないが、面白い!
正面(戦略戦術)じゃなく、側面(芸術文化)から戦国の歴史と大名名将の逸話を語る作品である。
一見コミカルな話に見えるが、実は奥が深い。
人の「欲」(物欲、金欲、権欲、名誉欲、食欲、性欲)をめぐる内心の葛藤と外部(他人)との闘争を通して、「本能」によって生じた「業」を探究する。
劇中の登場人物は大体自分の欲に正直な人で、物事に対して執着心が強く、時に滑稽、時に惨め、時にカッコイイに見える。
服装、名器や建築で自己表現をするあまり、本来の自分の良さを忘れてしまう;物の美(形のあるもの)を追求するあまり、物の本質(形のないもの)を忘れてしまう。何かを得たとき、何かが失われる。
人は本能を凌駕できるか、それとも本能に翻弄されるか。欲のためにどこまでやれるか、欲にどこまで突き動かされるか。その過程で得たのは「満足」か、「更なる欲」か。「業」を背負うまで手にしたいもの、成したいことはあるか。
このアニメを見て、それぞれの答えが出るでしょう。
戦国BASARA以外、中井和哉さんが演じる伊達政宗を見れるのは意外ww。唯一不満なのはBGMが微妙。でもまあ、それもまたひょうげたもの。