saejoer さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
何がしたかったのかが分からない
登場人物の死生観がめちゃくちゃ
死んだ後の世界が舞台になっていて、登場人物たちはたとえ死んでも少し時間がたつと生き返るということになっている。
そういうわけで、仲間といえどもバンバン殺しまくっていて、そのさまがギャグとして扱われている。
さて疑問。
死んだら生き返るからといって、人はむやみに人を殺したりするものだろうか?
死んだときには、気が狂いそうなほど痛いらしいのだが。
たとえば、現実世界で人を殴ったとしても死ぬわけじゃないし、傷だってすぐにいえる。だからといって、普通の人間は人を殴るという行動をしたりはしない。
もっとも、これはフィクションの世界なのだから、フィクションなりのリアリティというものがあってもいい。
たとえば、撲殺天使ドクロちゃんのなかでは、毎回主人公が殺されていて、それがギャグとして成り立っているように。
しかし、ドクロちゃんはクレイジーな性格の持ち主として描かれていた。
このアニメのヒロインであるゆりっぺも多少エキセントリックな性格の持ち主であるようだ。
が、それと同時にゆりっぺはまともな感受性を持った、普通の女の子でもあるらしい。
そして、この二つの要素が激しい違和感を引き起こしている。
それが、あらわになったのが第二話。
Aパートでは、仲間をギャグ感覚で殺しているゆりっぺは、Bパートに入ると急に生前の陰惨な過去について語りだす。
なんでも、強盗に無惨に兄弟を殺されたのだという。
ぽかーんとなった。
なぜ、そんな経験をした人間が、いくら生き返るからといって、簡単に仲間を殺せるのだろう?わけがわからない。
ちなみに、仲間をぽんぽん殺すこのゆりっぺは、主人公に言わせると「立派なリーダー」らしい。
どこが?
次に三話では、バンドのボーカルをやっていた岩沢さんという女の子が成仏し、消えてしまう。
そもそも、この世界でロックバンドが必要とされる意味がいまだにわからないのだけれど、それはさておき、ここは感動するところらしい。
Aパートで岩沢さんが生前の不幸話を唐突に話し始めるのだけれど、この時点で岩沢さんが何者なのか、見てるこっちにはほとんどわかっていない。
バンドでボーカルをやっているということを知っているだけだ。
どんなキャラなのかも、よくわかっていないってのに、いきなり不幸話をされても困る。
また、この岩沢さんが成仏し、消え去ったあとも、仲間たちは特に悲しむ様子もなかった。
岩沢さんの大ファンだというピンク髪の少女にいたっては、悲しむどころか、岩沢さんの後釜をねらって、バンドのボーカルに立候補してはしゃいでいたくらいだ。
ひょっとして、仲間たちも岩沢さんがどんな人間なのか、わかっていなかったのだろうか?
とてもじゃないけど僕には理解しがたいです