杞冬@あずさ さんの感想・評価

4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態：観終わった

天童式抜刀術零の型一番『螺旋卍斬花・開花』　復讐するは我にあり

原作は既読済み。
近未来型のバトルアクションアニメ。
暗めの世界観と飲み込みやすい設定が魅力。
ラノベ原作でこれから原作を読む予定。

主に暗いストーリー展開です。
奪われた世代と無垢の世代の差別の物語。
ガストレアによって家族を殺さたりした奪われた世代。
呪われた子供たちは忌み嫌われる存在。
呪われた子供が殺されようと人々は容認する。
ましてや警察までもが敵となるそんな世界。
主人公の里見蓮太郎と藍原延珠は正義とは何なのか模索しながらも世界の為に戦い続ける。
たとえ救う価値があるのかと疑問に思おうとも。

終わり方が全然ライトじゃない終わり方をします。
世界に裏切られ続ける蓮太郎に更なる悪意が襲い掛かる。
終わりがちょうど原作の四巻。
そして四巻のタイトルが…「復讐するは我にあり」
見たとき誰に対してなのかは予想がつきましたが、
本当の意味が隠されていたとは…

尺の都合上カットの嵐になるのは仕方がない。
でも序盤をもう少し減らして３、４巻の部分にもっとやっていれば…
世間の評価ももう少し変わったかもしれない。
死ぬ人はあっけなく死ぬし生き残る人物はそれ以降も絶望に抗い続ける。
バッタバッタと人が死んでいくため苦手な人は注意が必要。
それでもその分見る価値もあると思う。
近年のライトノベルとはかけ離れているがそこも魅力。
死にたくなるような悪意がむさぼる世界で何度裏切られようと世界に尽くす蓮太郎が健気で、辛そうで、儚くて…
蓮太郎はラノベ主人公の中でもちゃんとキャラが立ったいい主人公じゃないでしょうか。
ロリコン過ぎるのが残念ですが…ｗｗｗｗ

最終回の木更は狂ったというよりすでにくるっていたと言う方が正しい。
元々そういう部分が原作ではちょくちょく出てくるため予想がついた展開ではある。
アニメではカットされていたので普段の木更の印象が強くなってしまった。
普段の木更と復讐者としての木更。
最終回で復讐者の部分が浮き彫りになり木更は復讐なしでは生きていけないと蓮太郎は再確認することになる…
影胤を蓮太郎が連れてきて仲間だと言うところではティナと小比奈が戦おうとしたシーンが原作ではあるわけですね。
そこで木更が介入しようとした瞬間小比奈が「そいつ、この中でいちばんやばい！」と言わせるほどの実力。
天童式武術の免許皆伝レベルの人物の強さはイニシエーターをも震わす強さなのか…
いずれは蓮太郎と木更との戦いは避けて通れないのかもしれない。
その時蓮太郎はどうするんだろうか…

このまま終わりってのすごくありそうで怖い。
こっからもっと容赦のない展開が来るって言うのにこれで終わられたらなぁ。
ラノベだけど暗すぎてお勧めしづらいのも難点。
尺のせいで評価も下がりがちなの残念。
アニメ見てよかったなぁと思ったらぜひとも原作へGO。
アニメ２期頼むからやってください。
というか５、６巻と同じ話の続きだからもうやってもいいのよ？